この記事は12月2日(日)の出来事を書いたものです。
前回からの続きです。
私達は今坂池を後に散策路の先へ緩やかに下って行きました。
如何にも生活感満載の道を立ち止まり立ち止まり進みます。
「この辺にアート作品があるみたいなんだけど・・・」
周囲を探すと小さな案内標識がありました。
「これかぁ~!
ただの公衆トイレじゃなかったんだぁ~」
そのアート作品は「大きな曲面のある小屋」という題が付いています。
この題名の何たるかが気になりますよね・・・
気になった人順にトイレに入ります。
すると・・・
「なるほど!」
そして次の人も
「なるほど・・・」
更に次の人も
「なるほど」
みんなが異口同音に「なるほど」って言うので笑えました。
コスモス畑では「ホンマや!」が連鎖しましたが
「大きな曲面のある小屋」というアート作品では「なるほど」が連鎖。
確かに角が無い白い空間に入ると不思議な感覚なんですよね。
ちょっと感覚が狂わされるみたいな・・・
それが「なるほど」の連鎖になったのだと思います。
「次は、こまめ食堂に行くのだけれど
せっかくだから散策路マップを頼りに裏道を走ろう!」
まず、次なる目的地の「こまめ食堂」についてご説明。
昭和初期に建てられたと思われる地域の精米所を改装して
レトロな食堂にしているのですが
ただ単に建物が懐かしいとかじゃないんですよね。
混雑時には整理券が配られるほど人気があるのは
もちろん、こまめ食堂の味が優れているからでしょう。
その味の秘密は
もしかしたら湯船の水にあるのかもしれません。
こまめ食堂の立地は中山千枚田という棚田百選にも選ばれた山間部にあります。
その棚田を潤しているのが湯船の水という棚田上流域の湧水なんです。
その湧水で育てた棚田の米が最高の味なんですよね。
こまめ食堂が、まだそんなに人気では無かった頃、
暑い夏の日に訪れた事があったんです。
ランチの時間は過ぎていたので
ケーキか何かを注文したと思うんですが
その時に飲んだ水があまりに美味しくて何度もお代わりをしたのを憶えています。
その後、ちゃんと「おにぎり定食」を食べに行ったんですが
水はもちろん、おにぎりが美味い!
やっぱり、いい水で育てた米は美味いんですよ。
そういった経緯をブログを通して知っているヒトムさんは
こまめ食堂へ行くと告げると小躍りするくらい喜んだほどです。
さて、私達は裏道を走る事で
今まで見た事が無い小豆島の景色に出逢います。
途中、道を間違えたりするのもご愛敬。
国道436号線の交通量が多い下りを嫌って
坂を上ったところで
ひとまず小豆島ふるさと村へ向かいます。
「昔、単独で豆イチしてた頃は
このふるさと村で昼めしだったんだよぉ~」
小春日和で気温が高かったため
12月ですがソフトクリームが美味しい!
「ヒトムさん、こっちおいで!
小さな浜辺があるよ!」
「ヒトムさん、写真撮るから、ポーズ、ポーズ!」
ヒトムさんは
丸臨ジャージ着てるとこのポーズなんだなぁ・・・
腕組みして仁王立ちで背中の丸臨見せる・・・
県道250号線から国道436号線に戻ると
東から西へ進んで迎地の交差点で県道252号線に入ります。
ここからは中山千枚田へ向けて
長い長い上りが続きます。
「コギコギさん、まだですかぁ?」
ヒトムさんは、こまめ食堂のおにぎりが待ち遠しい様子。
「確か・・・
上ってから、一回、下りになって
そこからまた上ってって感じだったと思うよ」
厳しい上りを終えて空が広くなると
左手に棚田群が見えてきます。
私達は千枚田の中腹をゆっくりと進みます。
「あれが、こまめ食堂!」
三差路の角に建つのは地域の精米所だったからでしょうか。
いよいよ夢にまで見た、こまめ食堂のおにぎりが食べられる!
ヒトムさんは喜び勇んで入口の引き戸を開けました。
「お、おにぎりの単品は無いんですか?」
「はい、そうですね。
おにぎりは、こちらの定食のみなんです」
お姉さんの言葉を聞いて
ヒトムさんは一気に表情を曇らせました。
森國酒造の超絶美味いかす汁の定食を食べ終えたのが11時40分頃。
それだけならまだしも午後1時半頃に
小豆島ふるさと村でソフトクリームまで食ってますからねぇ~
時刻はまだ午後2時10分・・・
「えーっ、どうしよう・・・
さっき、お昼ごはん、食べたばかりなのに・・・」
一応、マフィンケーキとドリンク買ってお茶を濁す事も出来ますが・・・
かす汁のまかない定食&ソフトクリーム&おにぎり定食が
胃袋に入りますか?って問題です。
ヒトムさんが悩んでいるのを見て
お姉さんがにこやかに畳みかけます。
「おにぎりは昨日から新米になってます」
その言葉にヒトムさんは抗えませんでした。
意を決して注文します。
「おにぎり定食、お願いします!」
明らかに過補給ですが花より団子!
色気より食い気!ですよね。
ヒトムさんの注文が呼び水となって
全員、本日二回目のお昼ご飯を頂く事と相成りました!
さて、肝心のおにぎり定食ですが、今一度、詳しく書きましょう。
やはり、おにぎりを売りにして
整理券まで配るほど人気を博しているだけのことはあります。
絶妙の塩加減と棚田生まれの米のポテンシャルの高さがコラボして
米の一粒一粒が口の中でちゃんと主張するんです。
湯船の水で育てられた米が湯船の水で炊き上げられている・・・
どう考えても美味いはずですよね。
更に、このおにぎりは型でつくっているのではなく
ちゃんと手でにぎってあるのが見た目に分かります。
究極の味付けは心を込めて手でにぎっているからかもしれません。
もちろん、美味いのはおにぎりだけではありません。
揚げ物の魚は二度揚げしてあって骨まで食える。
それを小豆島産の醤油や柚子ポン酢で頂くのですから・・・
これがまた、口に入れると笑ってしまう程。
煮物も、酢の物も、既製品でなく
ちゃんとした田舎料理なんですよね。
ヒトムさんの曇った表情はどこへやら・・・
「うわ、うまっ!」
目を丸くして感激しながら食べてます。
「コギコギさん、
ここに来るまでに
坂に上っといて良かったです!」
なんや、全く問題なく食べれますやん!
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
ヒトムさん、体、細いですけど、結構、食いますね。
ヒトムさんだけでなく、メンバー全員、食いすぎです。
こういう過補給、サイクリングあるあるかも?
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