この記事は9月23日(日)の出来事を書いたものです。
前回からの続きです。
UFOラインの頂上に辿り着いた興奮も冷め止まぬ間に
私達は元来た道を下り始めます。
案外、見落とされがちになるのが下りの怖さなんですよね。
上りは体力が必要だが下りは重力に身を任せればいい・・・
だから上り切りさえすれば
あとは何とかなる・・・
ところが重大な落車や事故は
下りで発生している事が多いんです。
ヒルクライムレースでも
レースそのものでは落車や事故は少ないのに
下山途中に落車や事故が発生する事が多いです。
サイクリングイベントも然り・・・
下りは自分の実力以上のスピードを簡単に出せてしまいます。
コーナーが思った以上に曲がってて
オーバースピードで突っ込んだ挙句
ガードレールに激突して崖から落ちたり
コーナリング中に落ち葉や苔でタイヤを滑らせて落車したり・・・
コーナーの先に鹿がいて落車したとか
下りでの落車や事故の例を挙げれば
枚挙にいとまがありません。
特に今回のUFOラインの様に長い下りは
ブレーキを掛け続ける事による握力低下も要注意です。
ブレーキを掛ける握力を失ってしまえば
自転車は暴走し重大な結果を招くことがあります。
その為に
途中で下り休憩を設けた方が良いでしょう。
その為には
下りながら休憩出来る場所を探し
見つけたら
早目に休憩する事をお奨めします。
特に私達は
オートバイと車の人身事故の現場に遭遇しましたから
下りへの警戒感は強かったです。
「下りは
ゆっくり行きましょう!」
下り始める前のこの一言で
少しでも落車や事故を減らせるんじゃないかと考えています。
私を先頭に下りますが
UFOラインの下りは声を出すポイントが多い!
ブレーキはずっと当て効き状態なのですが
特に大きな制動力が必要な場所で
「ブレーキぃいいいい!」
Rの大きいところでは
「ヘアピン!」とか「かなり曲がってるよ!」とか
曲がり具合も声に出すのがコギコギ流。
カーブミラーの先に対向車が見えればいち早く
「対向車ぁあああああ!」
こうやって声を出す事で
コーナーに進入する後続の心構えが変わってくると思うんですよね。
下りはもちろん車間を空けて走るんですが
それでも瞬時の判断を要求されることが多いです。
ですから先頭が先遣隊的な役割を果たす様に声を出せば
後続は少し余裕をもって判断できると思うんですよね。
そして先頭の役割として
適当なところで下り休憩を入れる事・・・
道幅の狭い林道では
休憩出来る場所を見つけるのが案外難しいです。
逃すと暫く無かったりしますから・・・・
声を出すのはコーナー進入時だけではありません。
「落石ぃいいいい!」
「穴ぁああああ!」
「落下物ぅううううう!」
「路面、濡れてまぁああす!」
後続は後続で
先頭の声を復唱するだけではなく
自分が見つけた危険も声に出します。
あっ、もちろん
下りはハンドサイン出しませんよ。
しっかりとハンドルを握って
バイクコントロールしなけりゃなりませんから。
ちょっと、休憩。
声を出す時は
ハッキリと大きな声で出します。
恥ずかしそうにモゴモゴ声を出して
後続に「何の事?」なんて考えさせてはダメです。
後続に危険を知らせるっていうのが第一の目的ですからね。
その他にも
見つけた危険を声に出す意味はあると思うんですよね。
目で認識したものを声に出す事で
危険なものに対する意識をより確かなものにすることが出来ます。
例えば
「歩行者!」と言えば
より確実に歩行者に意識は向かいますし
「対向車」と言えば
より確実に対向車に意識が向かいます。
声を出す事で
まずは「漫然運転」を防ぐ事が出来るでしょう。
更に「どこに危険があるか」を探す様に運転する事で
早い段階での危険予知も可能になるでしょう。
声を出すというのは
後続への配慮だけではなく
自分自身への注意喚起にもなると思うんです。
しかし、このUFOラインの下りは長い!
声を出すのも
なかなかの重労働でした。
特に後半10kmは
休憩ポイントを見つけられずに
下り続けてしまったので声も腕の疲労も増大させてしまいました。
ゴール地点の道の駅木の香に帰って来ると
おばさんはマスオさんとハイタッチしました。
「私、こんなに上ったんだぁ~
あんなに九十九折れ、あったかしら?」
結局、彼女が最も自分をたたえたのは
1600m上空のUFOラインではなく
20kmも下って帰って来た道の駅だったのです。
上りのエピソードを
まるで反芻する様に下る事で
いかに困難な道のりを乗り越えてきたのか
それを直に感じる事が出来たからでしょう。
また、長いブレーキングで握力が低下する事や
対向車や路面の悪さの恐怖から解放された喜びも手伝ったかもしれません。
「ふぅ~!
今日は、帰ってからのビールが楽しみ」
遂におばさんは目標を達成!
オバチャレは無事終了することが出来ました。
満足そうな、いい顔をしているおばさんを見ていると
思うんですよね。
私がSNSに投稿した写真を見て
すぐに電話を掛けてきたでしょ。
人生は一回きりじゃないですか。
だから満足した者勝ち・・・
でも満足は与えられるものじゃない。
自分から掴み取るものなんだなって・・・
走行距離…47.27km
時間…03:36:31
平均速度…13.09km/h
最高速度…41.14km/h
平均CAD…55
積算距離…9853km
消費㌍…1434kcal
補給食…###kcal
心拍…Ave.120 Max.156
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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