ヒトムさんの心を折るダンシング |
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2018年 08月 01日
この記事は6月17日(日)の出来事を書いたものです。 前回からの続きです。 今回のサイクリングは もちろんPちゃんの脚の痛みの原因を探る目的もあるのですが もう一つ目的がありました。 実は前の週に「ちくさ高原にクリンソウを見に行くサイクリング」を企画していたのですが、 残念な事に雨天中止。 クリンソウの見ごろは過ぎているかもしれませんが やっぱり気になるので少し見に行くつもりなのです。 因みに「クリンソウ」とは 北海道から本州、四国の山間部に分布する多年草で、 湿り気のある環境を好み山野のせせらぎや渓谷の湿地に自生し、 草丈は大きなものでは90cmほどになり、 サクラソウ科の中でもっとも大型の部類だそうです。 兵庫県レッドデータブック:Bランク指定という事で 絶滅危惧種に指定されている希少性の高い植物です。 その群生地が、ちくさ高原にある、 しかも国内最大級というじゃないですか! 「この先にキャンプ場が左側にあるんだけど クリンソウの群生地は道を挟んで右側ね」 「師匠、クリンソウは トレッキングシューズじゃないと見に行けないんじゃないですか?」 ヒトムさんが怪訝な顔で聞いて来ます。 「車イス用鑑賞スペースがあるんだけど そこなら自転車で行けるよ。 でも、見ごろ過ぎてるしなぁ・・・ 咲いてるかなぁ・・・」 坂の勾配が増してくると Pちゃんに脚の痛みの症状が出てきました。 後乗りで外側広筋は温存しているので 内転筋群が痛くなってきたんですよね。 内転筋群とはいわゆる内ももの筋肉。 ターゲットの筋肉の動きは 股関節の内転と股関節の屈曲の補助。 分かりやすく言うと 体育の「休め」から「気を付け」にするみたいに 脚を内側に寄せる事を内転といいます。 股関節の屈曲はもも上げですね。 補助ですからメインの動きではありません。 「Pちゃん、脚を内側に寄せるような力入ってない?」 「う~ん・・・そうかなぁ・・・」 「もも上げの瞬間にズキンと痛いとか?」 「そんな感じじゃないような・・・」 ペダリングのどんな時に痛いのか 色々聞くんですが なかなかハッキリとした感触がつかめません。 そんな会話をしていると 私の横にヒトムさんが並びました。 「この先、上り、まだ続きますか?」 「まだまだ続くよ」 「ふぅん・・・」 そう言うと 私を追い越して前に出ました。 何か、言葉がわざとらしい・・・ 案の定、どんどん先へ上がっていきます。 50mくらい差がついて 後をチラ見してる・・・ (もしかして、アイツ、俺に挑んでる?) Pちゃんの症状はハッキリしないまま・・・ このいままヒトムさんが一番でゴールするのは癪に障る(しゃくにさわる)。 (仕方ない!行くか!) これ以上差が開くと追いつけないと判断した私は ヒトムさんをロックオン! ダンシングで加速しました。 やがてシッティングに戻し ジワジワと差を詰めていきます。 そして背後からわざとらしく言葉を掛けます。 「一緒に上まで行こか」 いやいや本当は「千切ったるで」と声を掛けるべきだったかもしれません。 今度は私がヒトムさんの前に出ます。 ヒトムさんの呼吸音が激しくなるのが分かりました。 ジワリと遅れ始めてはいますが まだモチベーションは保っています。 勾配が急なところで体重の軽いヒトムさんを引き離すには こちらもそれ相応のダメージを覚悟しなければなりません。 それよりもヒトムさんを仕留めるのはゴール前に控える緩斜面。 そこなら、パワーにものを言わせて ダンシングで重いギヤを踏み倒せば パワーの無いヒトムさんは絶対に付いて来れないはず。 抜き去る時は一気でなければなりません。 私を追う気力さえも失わせるほど 完膚なきまで叩き潰す! やがて勾配が緩やかになります。 (今だ!) カン、カン、カン、カン! 私はギヤを重くしてダンシングに切り替えました。 軽いギヤを高ケイデンスで回しているヒトムさんは 急激な速度変化に対応出来る筈もありません。 うしろで、ヒトムさんが「わっ!」とか何とか言った気がします。 その気配も一気に後ろへ消え去ります。 ひと漕ぎでメートル単位の差をつけるくらいの勢いです。 これでヒトムさんは 私を追うなんて気持ちはボキっと折れた事でしょう。 それでも私は目に見える差を広げるべく 最後まで重いギヤを踏み続けました。 ゴールして反転 ヒトムさんを待ちます。 呼吸を整えバイクに腰を掛けると 涼しげな顔でヒトムさんを迎えてやりました。 「お疲れ」 「師匠、めっちゃ速い!」 いやいや、めっちゃ速くはないんですが だからこそ、勝てる間に勝っておかないと・・・ ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。 このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。 下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。 ポチはどれでもひとつでいいですよ。 読んだら忘れずポチしてね。
by a-elf
| 2018-08-01 20:31
| ファンライド
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Comments(2)
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