パンダ母さんがロードバイクで羽ばたく時 |
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2018年 03月 12日
この記事は2月11日(日)の出来事を書いたものです。 前回からの続きです。 私達は今井荘から海岸線伝いに 伊和都比売神社(いわつひめじんじゃ)に抜ける細道から旅館街を抜け 海浜公園の南側へ向かいました。 ここは視界が開けて 瀬戸内海を広く見卯渡せます。 晴れてはいませんでしたが 雲から漏れ出た陽射しが 海面にプラチナ色の模様を描いています。 「向こうに見えるのが小豆島ですよ」 そう言うと ペースはLSDからポタリングへと変わりました。 無理もありません。 美しいものを見ると 誰もが見とれてしまいますから・・・ 「せっかくだから 少し、観光コースを走りましょうか」 ペースがポタリングになった事と この先、暫く町中を走らなければならない事を考えると 赤穂浪士ゆかりの地を訪れない手はありません。 まずは赤穂城! 赤穂城の中を通過して大石神社。(写真はありません) そして花岳寺。 「私、花岳寺来たの初めてや」 「そうですよね、地元でも そう行くもんじゃありませんし・・・」 姫路からお越しのパンダ母さんでも 赤穂に美味しいものは食べに来ても観光まではしないようです。 相生の私が観光しませんからね。 「僕もここに来たの何十年ぶりですよ。 昔はこの商店街がもっと賑わっていましたねぇ~ 今のメイン通り(お城通り)はもっと狭い道だったんですよ」 赤穂出身のオマケさんも やっぱり観光はしませんよね。 それでも行くと ちゃんと観光になります。 「ほら、天井に 立派なトラの絵が!」 「わぁ~ホントだぁ~」 私達は街中を抜け 踏切を渡って駅北さくら通りへ・・・ ここを真っ直ぐ進んでいくと 赤穂鉄道廃線跡に繫がります。 「この道、サイクリングロードみたいでしょ」 パンダ母さんは赤穂鉄道を走るのは初めてだとか・・・ ローディーとしては 赤穂鉄道廃線跡の方が余程、観光と言えるかもしれません。 「殆ど車は通らないけど 一応、生活道路なんですよ。 途中、集落もありますし・・・」 「すごく走りやすいです」 「そうでしょう。 実はここを昔は鉄道が走ってたんです」 「鉄道?」 「そう、赤穂鉄道・・・ もともとは赤穂の塩の輸送がメインだったみたいです」 「ああ、赤穂の塩ね」 「ここは木々に囲まれてるでしょ。 木漏れ日が美しいので 私は木漏れ日ロードと呼んでるんです」 まるでサイクリングロードの様に 車から隔離されて走る事で パンダ母さんとの会話も弾みます。 「パンダ母さん、今日はパンダ母さんが主役ですよ」 「ええっ!私がぁ~」 パンダ母さんは今回のライドをホントに楽しみにしていたようです。 お母さまの介護をしながら 主婦業もこなすには 大きなストレスが伴うでしょう。 介護の悲しいところは 所詮、負け戦(まけいくさ)なんですよね。 老いには勝てない厳しい現実があって 少しづつでも悪くなる・・・ どう負けるか・・・ 「コギコギさん、 私ね、自転車があるから この生活を続けられると思うの」 彼女がスイミングに ロードバイクで片道二十数キロを通う理由が分かる気がしました。 お母様がデイサービスに行っている間 彼女はロードバイクに乗って 精神の自由な世界へ羽ばたいているのです。 一見幸せそうに見えて 人は誰しも試練を抱えているのでしょう。 普段はそれが見えないだけ・・・ 心が折れそうな時、 何かの重圧に押しつぶれそうな時、 大きな不安に包まれた時・・・ ロードバイクに乗れば たとえ一瞬であったとしても そこから、羽ばたいて飛んでいける・・・ 走っている時は そんな難しい事、考えてられないですから。 やがて木漏れ日ロードを走り抜けた私達は 有年から見通しの良い農道に入ります。 寒波に見舞われた播州平野に 強い西風が吹いていました。 「パンさ母さん! ここからは追い風だよぉ~!」 騒がしいはずの風の音が止んで サドルの上が静寂に包まれます。 私達が風と一緒に進む時 スッとペダルが軽くなる。 「コギコギさん、 気持ちええわぁ~」 きっと、パンダ母さんも ロードバイクに出会って 人生が豊かになった一人なのです。 走行距離…64.27km 時間…03:56:58 平均速度…16.27km/h 最高速度…44.43km/h 平均CAD…74 積算距離…6127km 消費㌍…836kcal 補給食…###kcal 心拍…Ave.105 Max.137 ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。 このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。 下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。 ポチはどれでもひとつでいいですよ。 読んだら忘れずポチしてね。
by a-elf
| 2018-03-12 22:05
| ファンライド
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