自転車の楽しさの幅広さ |
前回からの続きです。
佐用の大イチョウの落葉が終わってしまって
さて、どうしたものかと途方に暮れていると
バスク輪さんから提案がありました。
「コギコギさん、平福に行ってみては?
もう、護岸工事、終わってるみたいですし・・・」
「そうか、平福か・・・
いいな、それ・・・
よし、平福に行こう!」
平福とは佐用町内にある宿場町で
今もなお、往時の雰囲気が色濃く残る建物が点在します。
佐用の大水害によってダメージを受けましたが
護岸工事も終わり、今、やっと美しさを取り戻しました。
佐用の大イチョウからそれ程遠くありません。
国道373号線を数キロ北上します。
「減速ぅ~!
ここ、左に入りまぁ~す!」
「ストップぅ~!」
「ここからが旧道です。
宿場町の町並みが見えるでしょ。
因みにここは宮本武蔵の初決闘の場所です。
ちょっと、行ってみますか・・・」
時は慶長元年、金倉橋のたもとで、剣豪武蔵は、13歳のとき
新当流の達人有馬喜兵衛に初めての勝負を挑み一刀のもとに倒したといわれています。
「13歳の時って・・・
13歳で人を殺めるっていうのもどうなのかな?」
「13歳っていうと元服前ですね」
「というと・・・
宮本武蔵って
めっちゃ不良?」
バスク輪さんと私がそんな会話をしている間も
リキさんはカメラ片手に静かに歩いて行きました。
ちょっと怖い雰囲気ですよね」
ここは歩いて回るのもいいのですが
自転車なら早送りするように進めます。
見どころが近づいたらペダルを漕ぐのを止めればいい。
「あっ!ここ!
そば屋になってる!」
この路地を抜けるとおもしろいよ!」
私の言葉に従って
リキさんはカメラ片手に路地を入っていきました。
これはいいなぁ~!」
因幡街道沿いの表側は千本格子や蔵造りの家並みが続きます。
そして、路地を入った建物の裏側、佐用川沿いの石垣には
土蔵や川座敷が点在します。
この表と裏をつなぐ路地は徒歩か自転車でないと入れません。
車では無理なんですよね。
そして天神橋を渡って向こう岸の遊歩道からは
平福の川端風景(かわばたふうけい)の全貌を見る事が出来ます。
佐用川沿いの川端風景・・・
表と裏のノスタルジックな景色は
リキさんの心の琴線に触れたようでした。
佐用の大イチョウの紅葉を見る事が出来なかったマイナスポイントは
平福の川端風景によって少しは取り戻すことが出来たでしょうか?
私たちは道の駅ひらふくで
鹿コロッケや万葉牛ミンチカツで小腹を満たした後
千種川沿いの373号線を南下しました。
私を先頭に2番手はリキさん
総勢5名の列車が下り基調の国道を走ります。
重力が我々に味方するので
巡航速度は力以上に上がる。
アスファルトが手に振動を与えながら後方へ流れていく・・・
全身の細胞が覚醒して
空間を高速で移動する快感が脳内を満たしていきます。
5人分の空気の塊が一陣の風をつくる・・・
「コギコギさぁ~ん!
これだけスピードが出ているのに
心拍は回復走ですよ!」
「ハハハハハ!
心拍が低いのは日頃のトレーニングのせいじゃないですか」
「コギコギさぁ~ん!
気持ちいいですねぇ~
下り基調、最高!」
リキさんには珍しく
少し興奮気味で話していました。
最近、声を出したりハンドサインを出すことで
安心して車間を詰める事が出来るようになったと言います。
列車を形成することで
空気抵抗が軽減された下り基調を最大限楽しむ事が出来るのです。
川端風景に繋がる路地を見つけた速度も自転車なら
下り基調の国道373号線を列車を形成して走る速度も自転車なんですよね。
この速度の幅広さが
そのまま自転車の楽しさの幅広さでもあると思うんですよね。
走行距離…105.12km
時間…4:33:22
平均速度…23.06km/h
最高速度…50.74km/h
平均CAD…81
積算距離…44263km
消費㌍…1069kcal
補給食…###kcal
心拍…Ave.130 Max.
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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