タイプRさんの故郷を見せたい気持ち |
前回からの続きです。
橘峠を下って島の南側に入ると
それまでの閑散とした雰囲気と違った街に出る。
ここからは小豆島出身のタイプRさんが先導した。
やがてハッキリと醤油の香りが漂ってくる。
実は小豆島は醤油の産地なのだ。
醤油蔵や佃煮屋が軒を連ねる地域を
「醤の郷」(ひしおのさと)と呼んでいる。
「ここは裏路地を探検したりすると面白いだろうなぁ~」
その言葉を聞いていたのかいないのか
タイプRさんは細い路地を入って行った。
我々の「醤の郷」ポタリングは
島で唯一の日本酒の蔵元がやっているパン屋さんから始まった。
金両醤油では、だし醤油とガーリックオリーブオイルのコラボレーションンに舌鼓を打った。
腹ごしらえにと佃煮屋さんでおにぎりを頂いた。
米粉パン、お酒のアイス、醤油ソフト、おにぎり・・・
島根県のサイクリングならこんな食べ方はしないと思う。
これは寝不足によるハイテンションと旅の非日常性のなせる業なのか?
「醤の郷」ポタリングでは醤油の香りが漂うというシチュエーションの中
彼らは食べることで小豆島を楽しんだ。
その土地の食べ物を楽しむ事は「旅」の王道。
自転車はカロリーを多く消費するから
より多くの食を楽しむ事が出来る。
多くカロリーを摂ってしまったからではないが
一行はちょっとしたヒルクライムをした。
寒霞渓へ向かうロープウェイの紅雲亭駅まで・・・
このヒルクライムはこのサイクリングの香辛料みたいなもの。
おばさんが割と坂に強い事が判明。
そして、そろそろ帰りのフェリーの時間が気になって来る。
日が傾きかけて少し眩しい。
どちらがいいというのではなく
違いを発見することが楽しいのだ。
行きかう船、風の感触、波の音、潮の香・・・
「この先、オリーブ公園へ行きます!」
先頭のタイプRさんが一行をオリーブ公園に誘導する。
フェリーの時間を考えれば
あまりゆっくりとはしていられないが
タイプRさんにとってオリーブ公園は外せない場所なのだろう。
ちょっとした坂を上ったところに
小豆島の内海湾を一望できるところがある。
正面に見える岬の、あのへんが二十四の瞳映画村があるところです。
醤の郷からぐるっと行けますよ」
説明するタイプRさんの姿を見て思った。
小豆島出身のタイプRさんにとって
今回のサイクリングは自分の故郷を知ってもらう大切なサイクリングだったのだ。
そしてタイプRさんがオリーブ公園から見える内海湾を見せたかった理由・・・
それは内海湾に面した草壁で幼いころを過ごした彼にとって
内海湾の景色こそ彼の故郷そのものだったからではないか。
この穏やかな小豆島の景色こそ
彼のアイデンティティーと言っていいのかもしれない。
だから小豆島をサイクリングするたびに
熱心にガイドしてくれるのだと思う。
国道436号線の大峠を上ったところで小豆島ふるさと村に向かう分岐が出てくる。
フェリーの時間に余裕のない兵庫県組は
小豆島ふるさと村に向かわずにこのまま国道を進むことにした。
「じゃあ、ここでお別れですね。
また小豆島に来てくださいよ。
今度は四方指し、上りましょう」
ふるさと村の方角に瀬戸内海をプラチナ色に照らす太陽が眩しかった。
そこから車で日本海側に帰っていく。
徐々に非日常から日常へ戻っていくのだ。
そして島根県から日帰りの小豆島サイクリングは終了する。
日帰りとは思えない壮大な「旅」はいよいよ終わってしまうのである。
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小豆島は まだまだ 観きれない所がたくさん有りますね。 また 行きたい〜*\(^o^)/*
あっ…私が坂に強い? 以前より少しは頑張れる様になったかなぁ…でも、四方指…行ってみたいです。
走りたいねとは言ってましたが
いつになる事やらと思っていました。
しかし・・・
島根県から日帰りで小豆島サイクリングなんて・・・
凄いというか・・・
若いですな。
故郷を見せたい気持ち、それは正直言ってありますね。もちろんゲストが見たいかどうかが最優先で独りよがりになってはいけませんけどね。
オリーブ公園はその前の国道がルートなら是非とも押さえておきたい場所ですね。
しかし、今回見たのはまだ小豆島のほんの一部。できれば今度は最低でも一泊でゆったりとお越しください。四方指も行ってみましょう。結構登りますが、皆さんの走力があればマイペースで行けば大丈夫ですから。
そして路地裏やあまり多くの人が行かないような半島もお楽しみがいっぱいです。
またご一緒できる日を心待ちにしております。
24時間どっぷりと旅気分に浸れ、タイプRさんとコギコギさんのガイド付きで贅沢なライドに(≧∇≦)ありがとうございました!
今回さすがに食べ過ぎたなと思いましたが、それでも問題ないのは自転車のいいところですね(´∀`*)ウフフ
いつもきめ細かいガイド、ありがとうございます。
きっと、また出動することになると思いますよ。
もちろん、日本海側ローディーが
また小豆島にやって来るでしょうから・・・
せっかく違う土地に来たのだから
その土地の食べ物を食べなくちゃもったいないですからね。
小豆島はもちろんですが
瀬戸内に遊びに来てください。
瀬戸内は冬でも乗れるんですぜい!