沖縄の海の浜辺を母と歩いた日 |
この間、ブログをお休みして沖縄に行ってきました。
その時のことを短文でfacebookに上げたんです。
そしたらブログでも掲載したらって言われました。
自転車の自の字も出てこないのでどうかなと思ったんですが
「普段の生活があっての趣味だから」と言われました。
確かに私のこういう状況の上に自転車に乗るという自分がいるわけで・・・
高齢化社会の上に核家族化が進んでいますから
何かを感じる人がいるだろうと思って掲載することにしました。
何のことか分かんないですよね。
それではfacebookに上げた記事を掲載したいと思います。
最終的に母のこの言葉が
今回の沖縄旅行に否定的だった私の考えを変えた。
彼女にとって恐らくは最後の
一世一代の大旅行になるだろう。
「歩く」という基本的な体力さえ
日を追うごとに失われていく。
このチャンスを逃せば私が後悔する事になる。
「お母ちゃん、浜辺、歩いてみる?」
昼食に訪れたレストランが
たまたま海沿いだった。
殆ど車椅子の移動だった彼女に
沖縄の海の感触を自分の足で感じて欲しかったのだ。
防潮堤のほんの数段の階段を息を切らせて登る。
「ほら、頑張って
もうちょっと!」
浜辺に降り立った瞬間から
沖縄の強い陽射しが降り注ぐ。
服の上からでさえ本州とパワーが違うのが分かった。
「コギコギ、沖縄の海は暑いなぁ・・・
焼かれてるみたいや」
一歩、二歩と歩を進める。
母が杖で指差した。
「あの白いのは何や?」
「ああ、珊瑚礁やわ」
「珊瑚礁!
相生の海には無いなぁ・・・」
「そやな、無いなぁ・・・」
更にゆっくりと波打ち際に歩を進める。
「お母ちゃん、ほら、ヤドカリがおるで」
「ほんまやぁ・・・」
「あっちにも」
更に歩を進めようとする母を私は手を握って止めた。
「あんまり波打ち際行ったらアカンで。
波からよう逃げんのやから」
子供の頃に手を繋いでもらった感触とは違うのに
やはり母の心地よさを感じた。
「コギコギ、沖縄の海は綺麗なぁ・・・」
朝の最低気温は14度だったと
車椅子を押してくれる空港職員が教えてくれた。
夏の延長戦の沖縄から帰ってくると
季節は一気に進んでいた。
時の流れは片時も止まらない。
いや、止められないものなのだ。
母と私の近い将来に対する不安・・・
それが近づいてくる・・・
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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止めてしまいたい「時」は有れど、しかしそれは、決して止める事は出来ない事実。
でも決して悪い事じゃないんだよね(・∀・)
誰にでも有る「時」の一部ですよね(。-ω-)
物心ついてから 母と手を繋いだ記憶が無く 中々 自然に母の手を触る事も出来ませんでしたが 、今やっと 自然に母と手が繋げる様になり 空白だった時間を埋めている様な気がしています。
時を止める事は出来ませんが 師匠がこうしてお母さんと過ごされた時間は とても貴重です!
良い時を過ごされましたね!
今回の記事、個人的に自身の経験と凄く重なる部分が多く、涙しながら読ませて頂き、コメントをせずに居れませんでした。
私の場合は義母だったのですが、今となってはもう何も叶いません。一つ心残りなのは、「一度で良いから、あらゆる感謝の思いを込めて抱きしめれば良かった」と。
書かれている通り、時の流れは止められません。
どうか思い付く限りのお母様との「時」を大事にお過ごし下さい。
ロミオさんのコメントを読んで…私も あらゆる感謝の想いを込めて 母を抱きしめたいと思いました!