サドルの上では余計なものは重いだけ |
ちょうど私の仕事が大変になちゃった頃に書けなかったサイクリングです。
ブログをどうしようかって時のドタバタで書けなかったんですね。
もちろん、昔みたいに全部は書きませんが・・・
この記事は6月7日(日)の出来事を書いたものです。
その日は自転車歴が似通った若者二人を
200kmオーバーサイクリングに誘いました。
行先は出石。
出石そばを食べて帰って来るお馴染みのコースです。
ハンセル君は当時30歳、
ショーン君に至っては当時26歳でした。
二人の自転車歴は共に1年ちょっとだったと思います。
若い者同士、一緒に走れば
いい刺激になる。
老婆心ながら二人を引き合わせてみようと思ったのです。
往路はいい風が吹いたことと
やはり彼らが若いという事もあって
いいペースで走りました。
帰りは大丈夫なのかなと思うくらい・・・
おかげで「出石皿そば 山下 」に到着した時のアベレージは27.37km/hでした。
富土野峠を含む100kmオーバーの道のりですから結構いいですよね。
なんてったって1年ちょっとの自転車歴でこれは立派です。
帰りもこのスピードを維持しようとするんですよね。
特に最年少のショーン君の走りは
背中からその考えがアリアリでした。
ところがそうは問屋がおろしません。
行きも帰りも追い風ってことは滅多に無い。
アベレージを落とさないために
向かい風に立ち向かい続けなければなりません。
特に富土野峠を越えるまで、ずっと上りです。
私は何度もこのコースを走っているので
帰りの上り基調の向かい風がどれほどキツイか知っています。
まず往路のアベレージを維持することは不可能だと踏んでいました。
私単独ならアバレージが下がることは嫌だと思いつつ
それほど無理はしなかったでしょう。
しかし、ショーン君は違った。
「俺、帰りの富土野峠は攻めますよ。
もう、頂上で脚が攣ってもいいやっていうくらいのペースで・・・」
妙にその言葉が印象に残りました。
往路のアベレージを維持する列車ですから
当然私も頑張らなくてはなりません。
キツイなと思いつつ
負けられないという気持ちが自然と湧き起ってきたのだと思います。
勾配が上り基調から明らかな上りに変わる頃
ダンシングで先頭を牽くショーン君を
私も同じくダンシングでオーバーテイクしました。
するとショーン君はペースを上げて追ってきました。
程なく、今度は逆にオーバーテイクされましたが慌てません。
お互いシッティングで我慢・・・
勾配が緩やかになったところで私は一気にギヤを重くします。
カン、カン、カン、カン!
「一年やそこらの駆け出しに
負けるわけにはいかねぇんだよ!」
ダンシングで一気にショーン君をオーバーテイク!
距離は一気に開いたかに見えました。
「これだけ開けば大丈夫か・・・」
シッティングに切り替えても心拍はレッドゾーンのまま!
上がったままです。
呼吸が整うのを待っていました。
すると勾配がやや増してくる明延トンネルの手前で後方から激しい呼吸音!
「うわっ!あいつ追ってきた!」
私のスキを突くようにショーン君はダンシングで一気にトンネルへ突入!
私は慌ててダンシングに切り替えてショーン君を追いました。
ここからショーン君に離されない様にツキイチをキープ。
「絶対に離されない!」
ショーン君を先頭に二人が一塊になって探検坑道前に差し掛かった時です。
ショーン君がついに失速しました。
顔には、一旦ここで終わりじゃないんですか?と書いてあるように見えました。
確かに過去記事ではココをゴール地点に千切り合いをしたことがあります。
しかしココがゴールだと言った覚えはありません。
「まだまだ行くでぇ~」
私はそう言うとダンシングで一気に突き放しました。
そして探検坑道前を通過してから
左カーブに差し掛かってもダンシングを止めませんでした。
いや、もっとダンシングを止めなかった。
「また、ゾンビみたいに追ってくるかもしれない・・・」
そう思うとペースを緩められないのです。
ショーン君の姿がカーブの向こうに見えなくなってからも
私は逃げ続けました。
しかし、頂上まで約150mというところ・・・
「うっ!やべ!」
明らかなオーバーペース!
私の左脚が攣りました。
思わず後ろを振り向きます。
「来るなよ!」
失速しながらも片足ペダリングの要領で回し続けました。
そして富土野トンネル前でもう一度振り返ります。
「やった!まだ見えない!」
遂にショーン君より先に富土野峠を越えることが出来たのです。
富土野峠で脚が攣るまで攻めたのは
ショーン君ではなくて私だったのです。
久しぶりにムキになりました。
20歳も年下の若者に・・・・
近い将来、追い越される運命にはあるんでしょうけど
勝ちたかったんですよね。
その時は・・・
自転車に乗っていると年齢を忘れてしまうことが多いんですよね。
年齢だけではありません。
職業も地位も年収も
なぁ~んにも関係なくなっちゃう。
サドルの上では余計なものは重いだけなんですよね。
だから自転車は自由なんだな。
時間…8:07:48
平均速度…26.75km/h
最高速度…58.58km/h
平均CAD…85
積算距離…41864km
消費㌍…4687kcal
補給食…###kcal
心拍…Ave.143 Max.193
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
しかし、負けてたら歳のせいにしたな。
ところでショーン君のアベレージですが25.9km/hだったそうです。
あと0.1km/hで26km/h台だったのに・・・
惜しかったですね。
悔しかったですね。
また挑戦するんでしょうねぇ~
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「一年やそこらの駆け出しに負けるわけにはいかねぇんだよ!」
って,言ってみたい!
ムキになったり,意地になったりするものサドルの上ではすがすがしい感じがします。
負けるわけにはいかねぇんだよ!」
と、直接ショーン君に言ったわけではないんです。
聞こえちゃうとマズいですから・・・
でも、心の中ではマジで言ってました。
いや実際、1年やそこらの駆け出しに負けられないでしょ・・・
ムキになってたってことですね。