65歳ローディーが勇気を出して開いた扉 |
彼と最初に出会ったのは2013年10月6日(日)の片鉄ロマン街道でした。
耐久レースに向けて、ぴよぴよさん、住友輪業さんと
OCKサイクリングin雲海のコースで追い込み練をしてもらっている時でした。
パンク修理しているローディーの前を通りかかった時です。
「コギコギさん?」
と、声を掛けられました。
「そおですよぉ~」
暫く走っていると、そのローディーが追い付いてきました。
「こっちがコギコギさんなら、こっちはぴよぴよさん?」
「その通り!」
「コギコギさん、ブログでは島根におるはずやで」
「ハハハハハハッ!
ブログの更新遅いんで!」
たまにブログの読者の方に声を掛けられますが
普通は、声を掛けられておしまい。
しかし、彼とは、これでおしまいとはなりませんでした。
彼が、だるま珈琲へちょくちょくいらっしゃるようになって
マスターから、彼が実は年配のローディーだとか
高級車に乗っていたよとか
なかなか楽しい人だとか
いろいろ話を聞いていました。
いつしか私たちは名も知らぬローディーにあだ名をつけていました。
コルナゴに乗った紳士だからコルナゴ紳士。
リキさんと茶丈藤村へ行った時に
彼が遠く離れた茶丈藤村までも訪れていた事を聞いて
ビックリしたのと同時に何かしらの縁を感じたのを憶えています。
どこか身近な感じがして
いつか一緒に走る日が来るんじゃないか・・・
そんな風に思っていました。
だるま珈琲のマスターも
コギコギさんと一緒に走ればいいのにと彼に提案していたくらいです。
しかし、彼はなかなか首を縦に振らなかった。
彼は現在65歳。
2012年の2月からロードバイクに乗り始めたと言いますから
私と出会った時は、
ロードバイク歴1年8カ月のかけ出しのローディーだった事になります。
だるま珈琲のカウンター越しに
こんな会話が交わされていたそうです。
「コギコギさんと一緒に走ればいいのに・・・」
「いやぁ~それはちょっと無理でしょう・・・
一緒に走りたい気持ちはありますが・・・」
「どうして無理なの?」
「コギコギさんのブログの最後に
走行記録が出てるじゃないですか・・・
あれを見ると、自分との差が大きすぎて・・・」
「そんなの気にしなくてもコギコギさんなら合わせて走ってくれますよ」
「いや、それでも・・・」
マスターの言うように
私は自分より遅い人を引きずり回したりはしません。
ちゃんとペースを合わせて走ります。
しかし彼の気持ちも分かる。
自分の歳より20近くも若くて
しかも、それなりに走っている人と走るなんて・・・
物凄くキツイんだろうな・・・
千切れまくるんだろうか・・・
足手まといになるだけなんじゃないか・・・
このまま一緒に走らずに終わっても誰も何も言わなかったでしょう。
日常が何食わぬ顔をして通り過ぎるだけです。
しかし、彼と初めて出会ってから1年2カ月
彼の日常に変化が訪れました。
その変化は彼自身が呼び寄せたのです。
「コギコギさん、コルナゴ紳士からメッセージをお預かりしてます」
マスターがそう言って一枚のメモを渡してくれました。
そこには、こう書いてありました。
コギコギ様
住友輪業様
こんにちは!
ブログをいつも楽しく読ませてもらっています。
機械があれば、いろいろ教えてもらいたいです。
ゆるゆるライドで・・・
090-●●●●-●●●●
遂に彼は決心したのです。
他人から見れば
何の事はない、自転車で一緒に走るだけじゃないかと思われるかもしれません。
しかし、このメモを書くのにどれほどの葛藤があった事でしょう。
勇気を出して書いたメモで彼は遂に扉を開いたのです。
私は早速、住友輪業さんと連絡を取ってグループサイクリングを企画しました。
この時期、兵庫県内を北上する降雪地帯を走る事になるので
岡山県の牛窓まで行って帰って来る約150kmコース。
そして迎えた当日の朝・・・
北海道の東海上に発達した低気圧があって
日本列島は西高東低の冬型の気圧配置。
「コギコギさん、フェイスマスク凍ってますよ!」
モーニング万葉からメンバーを引き連れてやってきた住友輪業さんに指摘されてビックリ!
私のフェイスマスクが凍っていたのはモーニングLSDをやっていたからです。
そして今回の主役、
ここからはコルナゴ紳士改め凝るな郷(コルナゴ)さんです。
(私は紳士じゃないからと本人の希望により凝るな郷さんになりました)
「おはようございます!
私、95%が単独、集団走行の経験は、殆どありません!
よろしくお願いします!」
私とは19歳差、住友輪業さんとは31歳差
バスク輪さんに至っては37歳差・・・
親子ほど歳の差があるメンバーとグループサイクリング・・・
果たして65歳ローディーが開いた扉の向こう側とは?
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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私も「凝るな郷」さんと同じ年です
走り方も殆ど単独で、その点も似ています
知り合いのチームが有りますが
その走り方の話を聞くと、
一緒にと誘われても、私も混ぜてくださいとは、とても言い出しにくい心境です
皆さんに迷惑をかけては申し訳ないと思う気持ちが先行する心境も、良く解ります
私も「凝るな郷」さんとおなじ勇気を持てるかどうか
続編を楽しみにしています。
僕が凝るな郷さんと偶然出会ったのは2013年の8月、猛暑の淡路島でした。コンビニで凝るな郷さんが声を掛けてくださいました。とても気さくな方で良い思い出になっています。ロングライドのお手本のような安定したペースで淡々と走っておられました。ですからロードバイク歴の長いベテランだとばかり思っていました。
縁って不思議なものですね。縁のある人は一度だけでなく何度か出会いのチャンスが巡ってくるように思います。そしていろんな縁を呼び寄せるには自分自身の積極性が不可欠なように思います。コギコギさんにとっても凝るな郷さんはそんな「縁ある人」なんでしょうね。
やっぱり,コギコギさんのブログは「ひと」を描くブログだと再確認した次第です。いや,再確認する記事になりそうです(笑)
続きが楽しみです。
私と出会う前に淡路島でタイプRさんと出会ってたんだ。
実際はお会いしていないのに
あっちこっちから目撃情報が入ってきて不思議な人だなと思いました。
確かに、縁があったんでしょうね。