元プロ選手はポタが好き |
それまでの天気予報は順調だったのに直前になって雨の予報。
23年ぶりに再会した後輩とのサイクリングも延期やむなしか・・・
そう、諦めかけていたら彼からメールが入りました。
「夏の名残りの雨の中を走るのもおつなものです。
雨で乗らんは自転車乗りとは言えませんわな」
さすが元プロ選手だけの事はあります。
私も彼と同意見でした。
せっかく23年ぶりに再会したのです。
しかも私と冨田君とで走るのは全くの初めてです。
少々の雨なら乗りたいと思っていた所へ届いた彼のメールでした。
冨田君は土曜日の晩に私の部屋に泊まりましたが
お互い深酒をして
肝心な日曜日の朝は二日酔いでした。
「頭、痛いですね・・・
やっぱり、ちゃんぽんはいけませんね・・・」
まるで大学時代と同じだなと思いました。
大学時代、私はサントリーの角瓶をロックで
冨田君はコークハイで
狭い私の下宿で飲み明かしたものです。
「コギコギさぁ~ん
ポカリ買ってきてぇ~」
甘え上手も大学時代のまま・・・
まだ布団から抜け出せない冨田君のためにポカリを買いに走りました。
まだ空は暗い雲に覆われ、小雨が降っていました。
しかし降り方は次第に弱くなって
昼からは乗れそうな気配。
水分をとってようやく体が動かせるようになった私達は
いそいそと走りに行くために着替えます。
自転車乗りに変身するために
まずはレーパンを履く・・・・
「ハハハハハハッ!
コギコギさんがレーパン履いてるぅ~」
「なんやねん、冨田!」
大学時代、私は大学スポーツ新聞の編集局長として
たばこを吸いながら記事を書く毎日でした。
スポーツは見るがスポーツはしない・・・
不健康極まりない生活をしていた私しか知らない冨田君にとって
私のレーパン姿というのは
笑いが出るくらい違和感のある光景だったのです。
冨田君は現役時代のレーパンを
私は臨時漕会チームジャージのレーパンを履いて
狭い部屋でお互いの姿を見ていると
確かに笑える違和感でした。
私は20年もレーパンを履いてきましたが
面と向かって大笑いされると恥ずかしいものです。
「コギコギさん、俺、最近乗って無いですからお手柔らかにお願いしますよ。
登りなんて全然ダメっすから・・・」
「何言うてんねん
お前、元プロでしょうが・・・
ポタペースで走ってもらわんとついていけませんわ」
「ポタですか・・・いいですねぇ~
ぼかぁ~最近、ポタリストですから・・・」
嘘つきは自転車乗りの始まり・・・
元プロも、所詮、自転車乗りって事ですかね。
走り始める頃になると
雨は上がり、路面もウエットからドライへ次第に変化していきました。
「信じられんなぁ~冨田と一緒に走るなんて・・・」
「ホントですよねぇ~
あのコギコギさんがキャリア20年のサイクリストなんですから」
もちろん、23年の時間を経て、冨田君と走るのも楽しみなのですが
それと同じくらい、元プロ選手と走れるというのも楽しみでした。
「元プロ選手って、どんな風に走るんだろう?」
純粋に素人の私にとって大変興味をそそるのです。
素人とプロの走りの差は単に脚力や体力、
そしてテクニックの差だけではありません。
走りだしてすぐに
彼の出すハンドサインが的確で早いと感じました。
パッ、パッと素早く的確にハンドサインを出しながら
元気よく声を出す。
「ハイ!後ろオッケイ!」
「前、自動車!」
私が出すハンドサインに対しても大きな声で「ハイ!」と声で答えてくれます。
私も声を出して乗ってはいますが
彼ほど元気よくてテキパキと声は出していません。
まだまだ足りないなと思いました。
圧巻だったのが減速する時です。
横に手を出して手の平をドリブルする様な仕草で減速を後続に伝えるのですが
私が「げんそくぅ~!」と、のんびり声を出すのに対して
元プロ選手の冨田君は
「スピードダウン!」
と英語使うんですわ・・・プロは英語使うんやぁ~
うわぁ~カッコイイ
その英語も出来るだけ正確に表記すると
「スピーッダァ~ン!」
てな感じで外人さんみたいに上手なんですわ・・・
なんかもう、これだけでも得した気分になりましたね。
これは臨時漕会でも採用しようかな・・・
私は元プロ選手の冨田君を
初心者をよく連れて行くコースに案内しました。
はりまシーサイドロードを走る前に
それこそポタリングに向いた坂越(さこし)から赤穂鉄道廃線跡を見せたかったのです。
関西電力相生発電所のアップダウンを経て
坂越に入ると左手に生島が見えて来ます。

秦河勝(はたのかわかつ)という人が葬られている・・・
たしか・・・聖徳太子のブレーンで広隆寺を建立した人だったと思う・・・
秦河勝を祭神にした大避神社がこの先にあって
その上にちょっと景色のいい場所があるんだけど登ってみる?」
「いいですね!行きましょう!」

ちょっとした上り坂があります。
まるで森の中を走る急坂は、まだ雨に濡れて滑りやすい。
落ち葉や苔が更に登りにくくしています。
「コギコギさん、ローギヤは?」
「27Tが入ってる」
「ずるい!」
元プロ選手の冨田君は超男前の22Tが入っています。
さすがに39T-22Tは登りにくそうでした。
坂を登ると妙見寺が見えて来ます。
その御堂からの景色が綺麗なのです。
「冨田、ここは靴を脱いでお堂に上がれるよ」
「へぇ~なかなかいいですねぇ~」

寝転んでみたくなるような御堂の縁側。
時間の進み方がゆっくりになった気がしました。
「冨田、天気、よくなってきたぞ!青空が見えてきた」
「うわぁ~ホントですねぇ~
秋の空ですよ・・・
あっ!飛行機雲・・・」

雲が風に流されて、深い青色をした秋の青空が見えて来ました。
「大学時代、琵琶湖の浮御堂で同じような事したよな・・・」
「そうっすね・・・あの頃は、お互いに若かったっすね」
妙見寺の御堂で長めの休憩。
坂を下る頃には日射しが痛いくらいの青空になりました。

江戸時代の建物で
御殿様が昼寝した小さな部屋を見る事が出来ます。


御殿様が見たのと同じ生島が見える。
風通しの良い部屋に秋の風が流れ、すだれを少し揺らしました。
夏の余韻の坂越浦・・・
「次は奥藤酒造の酒蔵前を通って千種川へ出るよ」

めっちゃいいじゃないですかぁああ!
僕は、こういうポタがしたかったんですよぉお!」
元プロ選手はポタリングがお好きなようで・・・
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
今日はここまでしか書けませんでした。
続きは後日、書くつもりです。
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時代ではなくお二人が学生時代の気持ちを思い出されたんじゃないですか?
なんか素敵なことも仕込んでたようで(笑)
自転車に興味の無かった師匠が まさか20年も自転車に乗り続けてるとは思わなかった 元プロの富田さんと 初めてのポタリング…
何だか いいなぁ…「赤い糸シリーズ」に加わりそうですね(^^;;
本当にスゴいです(>_<)
大学時代の気持ちがそのまま残っていた感じでした。
23年は空白があったからこそ
そのままの気持ちでいられたのかもしれません・・・
そう、思いました。
だるま珈琲から出て行くところ、見ましたよ。
万葉岬でもっと凄い事がありました。
ても、よいコースでしたね!とくに木漏れ日ロードは二日酔いをさますために毎日走りたいぐらいです。
室津の牡蠣が待ち遠しい!
膝の故障抱えて辛かったでしょうが・・・
牡蠣のシーズンになれば渋滞がひどいんです。
そのなかを自転車でスーッと店に入って行って牡蠣食べます。
美味いよ!

