追い風巡航時速35km!冬晴れの千種川から揖保川へ |
前回からの続きです。
先頭を引くhiroさんは力強いペダリングでグイグイ加速していきます。
まるで強風など関係ないと言わんばかりです。
そう言えば淡路島一周した時も
hiroさんが前に出た時、列車の速度がアップしました。
先頭に出るとモチベーションがアップするのでしょうか。
私はドラフティングでhiroさんの体の影に入る様に車間を詰めますが
それでも私の脚は休まりません。
それどころか脚を使わないと千切れてしまう・・・
私の心拍はどんどん上昇していきます。
150・・・160・・・170・・・
耐久レースの時の心拍というよりも
ヒルクライムレースの心拍に近い・・・
このペースだと1時間もたない!
男としてギブアップは言いたくないが
心拍が170を越えた時点で降参しました。
「hiroさん!ペースダウンしてください!」
と同時に私が前に出ます。
走力のある人を前に走らせてしまうとオーバーペースになって脚が売り切れてしまいます。
それよりか自分が先頭を引く事でマイペースで走る事を選択しました。
走力に大きな差がある時は
敢えて自分が先頭を引く事で千切れてしまう事を防ぎます。
結果として迷惑をかけないで済む場合もあるのです。
久崎から国道373号線を離れて県道を東へ進みます。
追い風を期待しますが、そう都合よくいきません。
向かい風ではないものの横風の影響が大きく気持ち良く進む事は出来ませんでした。
「ずっと前にね、速い人ばかりを集めて走った事があったんです。
まさにこの道を走ったんですよ。
私はこの先の相坂峠を前に千切れてしまったんですが・・・
列車の最後尾になった時、付いていこうとしても付いていけない・・・
一瞬でも距離が開いてしまったら
風の抵抗をもろに受けて、一気に千切れてしまうんですね。
その時、みんなの背中がどんどん小さくなって離れていくんです。
最後尾で千切れると誰も気づいてくれない・・・
人知れず相坂峠を弱々しく登ったなぁ・・・」
「その時のブログ、オレ読みましたよ。
私の好きな記事のひとつで何度か読み返しました。
千切れるコギコギさんが気持ちいい・・・
変な意味じゃありませんよ」
相坂峠を越えると風はようやく私達の味方になってくれました。
軽く漕いだだけで、どんどん進みます。
まさに道路の上を戯れるように滑空する2羽のツバメの様でした。
「やっぱ追い風は楽ですねぇ~」
走力の差はクリスマス寒波の風が埋めてくれます。
2台のロードバイクが先頭交代を繰り返しながら
国道179号線を東へ進みました。
追い風のお陰で時速35kmくらいで巡航出来ていたんじゃないでしょうか。
この日、最も気持ちの良かった区間です。
新宮まで来ると進路を南にとって揖保川沿いを下ります。
行きは千種川を遡り、帰りは揖保川を下るのです。
「これが揖保川だよ」
「揖保川って、そうめんの?」
「そう!揖保の糸の揖保川だ」
「綺麗な川ですねぇ~」
「この川沿いにヒガシマル醤油もある・・・
揖保川の伏流水、赤穂の塩、三日月の大豆、播州小麦・・・
龍野は醤油をつくるのに適した土地なんだそうですよ」
「揖保川の水、綺麗ですねぇ~透き通ってる!
大阪の大和川とは違う・・・いやな匂いとかしないし・・・」
この溝に合わせて畳がスポッと入るんですよ。
洪水の危険がある時に流域の民家から畳を持ってきて
揖保川の欄干にはめ込むんだって」
「へぇ~」
日本海側で降雪があって
瀬戸内海側は快晴となる時、
空気は乾燥して透明度が高くなります。
青い空はより青く、その青さが川面に反射して川を一層美しく見せます。
高度の低い太陽が川の流れをキラキラと輝かせます。
冬は揖保川が最も綺麗に見える季節なのかもしれません。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
このあと我々は、はりまシーサイドロードを走ります。
そこでもまた、hiroさんは冬の瀬戸内の景色に息をのむのでした。
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…帰り道になると追い風が向かい風になって辛いんですけどね(苦笑)
はりまシーサイドロード…どんなところなのか楽しみです(^^)/
ホントに 癒されます…。いつも見慣れた地元の景色を もう一度見直さなければいけませんね…。