君は風除けの恩恵を感じられたか? |
またまた前回からの続きです。
お休み堂での休憩を終えて千種川沿いの平坦路まで一気に下ります。
寺坂峠は道幅が狭く、まるで林道の様です。
見通しの悪いコーナーもある難易度の高い下りです。
その下りを先頭を切って走っているのが、
なんと、ママチャリダーさんです。
「あいつ、飛ばし過ぎや!」
コーナーの外脚荷重もなんもあったもんじゃない。
フルブレーキングの態勢とれんのかよ!
この間まで下りが怖くてキャーキャー言ってたんじゃないのかよ!
ママチャリダーさんは手が小さくてブレーキにシム入れて調整してる。
握力の小さい彼女に、どれほどの制動力とテクニックがあると言うのか・・・
コーナーの先に鹿がいて落車した人がいます。
もちろん大怪我だったとか・・・
嫌な予感が胸をよぎります。
私はママチャリダーさんに追い付いて減速させようと試みますが追いつかない。
世の中の自転車乗りの皆さん!
下りは恐怖心を持って下りましょう。
無理なスピードで突っ込んでいった先には天国が待っているかもしれません。
実際、高取峠の下りで死亡事故があったのはこのブログでも紹介しました。
こういう田舎の峠道は、いきなり軽トラが飛ばして来たりするんですよね。
ママチャリダーさんは、どこまで行っていいのか分からなくなったのか
ほとんど下って路肩の広くなったところで停車しました。
「飛ばし過ぎや!
危ねぇな・・・
もっ、下りで、俺の前に出んな!」
あらま、コギコギさんも怒るのね・・・
そうです。
私も時には怒りますよ。
ママチャリダーさんの命が大切ですからね。
スピードが出ると脳内からドーパミンという快感物質が出ます。
別名脳内麻薬とも呼ばれ、これがあるから自転車は楽しいとも言えるのですが
一瞬の快楽のために命を失っては元も子もありません。
一番気持ちのいい下りは危険と隣り合わせだという事を肝に銘じておくべきです。
私達一行は千種川沿いの平坦路に出て、とりあえず一列縦隊になります。
まだ車間距離はドラフティングと呼ぶには程遠い・・・
私は隊列の横に出て、30cmという車間を指示します。
「おばさん、もっと近づいて!
もっと!もっと!そう!そう!
その距離!今が30cmくらいですよ。
前の人の見え方を覚えてください。
その見え方が30cmの車間距離です」
他の人たちも、車間を見てもらって30cmの車間距離の感覚を身に付けていきます。
車間距離がバラバラの列車だと
どこか間の抜けた列車になってしまいますが
車間距離が30cmに統一された列車は、
ただそれだけで美しさを帯びてくるから不思議です。
さあ、これからが本番・・・
ちゃんとスムーズに先頭交代が出来て集団走行です。
先頭交代の方法はチームによって色々あると思いますが
私達は、先頭交代して後ろに下がる時、隊列の左側、
つまり歩道側を下がっていきます。
「わぁ~なんか緊張するなぁ~」
まずは先頭の私が見本・・・
右手で軽く合図した後、進路を左に移して隊列の左側を下がっていきます。
次におばさん、次にYKさん、そしてtac-phen(タクフェン)さん
もりさわさん、ママチャリダーさん・・・
「自分が先頭に立ったら加速しないこと!
列車のスピードを一定に保つようにしてください・・・」
先頭に出ると、多くの人が
「よし!俺の番だ!頑張って引くぞ!」って言う感じで頑張ってしまうんですが
そうすると後続も脚を使わざるを得なくなる。
先頭が交代する度に加速しなけりゃならないのは体力を消耗するだけですから
先頭に立った途端に加速するのは止めましょう。
一定のスピードを保つ事が重要です。
「後ろに下がる時は、ゆっくり減速して最後尾に付いてください。
最後尾に付く時に、隊列のスピードに合わせるため脚を使うと思います。
シッティングで最後尾に付くのが大変な様だったら
2~3発ダンシングかましてもらえればいいです」
じわっと減速して列車の最後尾が近くなるにつれて加速していくのがいいでしょう。
この列車、先頭交代の練習が初めてにしては上手です。
恐らく女性が二人も加わっているために
男性陣が一定の速度を保つ事を意識しているからでしょう。
これが男性ばかりだと
暴れ馬を抑えるのが難しいみたいに
先頭が頑張るのを抑えるのが難しいんです。
何回か先頭交代を繰り返していくうちに
6人列車はまるで生き物の様に機能し始めました。
6台のロードバイクが奏でる走行音が一つになっていきます。
6人分の空気の塊りがひとつになって私達を空気抵抗から解放し始めました。
単独走ではありえない軽さで進んでいきます。
先頭が空気抵抗を感じれば
最後尾は風除けの恩恵を感じながら走行出来ます。
2番目の人は15~30%、
3番目と4番目の人は20~35%パワーが少なくて済むそうです。
「気持ちいいですねぇ~!
列車でローテーションで進んで行けば
何処までも走って行けそうな気がします!」
tac-phen(タクフェン)さんが声を上げました。
時速30km以上の高速で巡航していました。
「これが風除けの恩恵です・・・
感じられましたか?
おば・・・」
「アッ!おばさんが居ない!」
「ペースダウン!」
私の後ろで最後尾に付いていたはずのおばさんが居ません。
私の声に反応してYKさんも声を上げます。
「ペースダウン!」
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
今日は時間切れでここまでしか書けませんでした。
続きは後日、書くつもりです。
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いつも本当にいいところで切りますねー(笑)確かに走力が近いグループでの列車はハイペースになりがちですね
皆矢鱈頑張ってしまうんですよね
列車で走ったのにクタクタ(笑)自転車あるあるですね
下りが怖い僕ですが色んな事に気をつけて走らないといけませんね(>_<)
やはりみんなで走るのは楽しいですね(^^)是非僕も今度はご一緒したいですね☆
本当に、最初はドギマギしていましたが、段々と列車にもなれてきて、
気持ちよかった~。
先頭交代のときのスピードは、あげてはいけないというのもわかりましたし、スピードを維持する大切さも知って、本当にタメになるレッスンでした。 ありがとうございました。
ただ今回の記事はちょっとどうかな?と思い、初めてコメント。
まずは自転車でちょっとスピードを出しただけで脳内に過剰なドーパミンが出るとかはまず有り得ないと思いますよ。そんなことでいちいちドーパミン過多になってるなら、すでに幻覚が見えるレベルなので、病院に行った方がいいです。うちはドーパミン過多で投薬を受けている家族がいるので、こういうデタラメな内容は少し不快感を持ちました。あと、自分は自転車に乗らないのでよく解りませんけど、一般の道路上で列車?とかで走るのは下り坂をスピードを出して下りるよりずっと危険ですし、道交法違反ではありませんか?「自分だけは絶対に事故を起こさない」もしかしてそう思ってるのですか?少し配慮が足りないような気がします。
以上、家族にドーパミン過多で通院している人間がいて、子供の頃に自転車事故で友人を亡くしている大学生の男からの苦言でした。
このコメントで気分を害されたならお詫びします
その結果、コギコギさんの記事の内容に明らかに誤りと言える部分は無いと確信しましたよ。
ボクも化学者ではないので、誤りに気付いていないだけかもしれませんが。
ロードバイクと言えども自転車で時速30kmというのは、そうそう簡単には出せない速度ですから、初めて下り以外で30kmを経験して気持ち良くなってドーパミンが出るということは起こりうることだと思います。
危険か?と言われたら、車間距離を多くとって走るよりは危険でしょう。
だから、こういう安全な道で練習が必要なんですよ。
ロードバイクの醍醐味の一つである、ドラフティングを生かした集団走行を楽しむためには練習が必要なんですよ。
交通量が多く、ママチャリや歩行者がいつ飛び出してくるかわからないような危険な道では、良識あるロードバイク乗りなら列車走行はしないか、車間距離を多めにとるか、減速するはずですよ。
としさんが、御家族のこともあって不快に思われたのは理解できますが、コギコギさんは常に正しい情報を入手することに積極的で、多くの読者が読む自分の記事に誤りがないように気をつけていらっしゃいます。
ロードバイクのブログの記事としては、適切な内容だと思いますよ。
以上、ボクが感じたことを書いてみました。
決してとしさんを批判しているわけではないので、誤解しないでくださいね。
どれだけ走行距離が長くなろうとも
落車や事故をしないのが一番です。
走る時は危険を予知しながら(かもしれない運転)走りましょう。
無事に帰ってくるのが最大のミッションです。
楽しさを味わってもらえたなら嬉しいです。
あの感覚を体感していただいていると
レースの記事等が、よりリアルに伝わるんじゃないかと思います。
他の人にも教えてあげて下さいね。
こんな場所で関係ない話をするのは、管理人様に失礼かとは思いますのでこれで最後にします。
(車間距離の保持)
第二十六条 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。
自転車といえども立派な車両です。
30センチという距離が、前車が急停車しても確実に停まれる車間距離だとはとうてい思えません。
それと、ドーパミンについてはたかだか自転車で出せる30キロや40キロでは、脳内分泌はありえないという意味です。
その速度で正常な判断を誤るほどのドーパミンが分泌されるのであれば、原付バイクは危険極まりない乗り物ということになりますよ。
みなさんは飲酒運転については常識にのっとって、凶弾されると思いますけど冷静に考えてみてください。
車間30センチで走ることがいかに危険行為かということを。
大人である自らの責任? 誰かが怪我をしてからでは、そのセリフは全く意味を成さないと自分は思います。
きっと自転車に対して不快な思いをされた事があるんですよね。
ロードバイクがブームの昨今、
路上には数多くのロードバイクを見かけるようになりました。
自転車乗りの人口が増えるにつれ
多くの問題が浮かび上がって来ている事も事実です。
車から見ればロードバイクは邪魔でしょう。
中途半端な速度で追い越しにくいですしね。
更に、私達自転車乗りの中にマナーが悪かったり
交通ルールを守らなかったりしている者がいるのはご存じの通りです。その事は私達は大いに反省し
改善していかなくてはならないと思っています。
おそらく、この先も自転車は増えていくと思います。
それは社会的欲求・・・エネルギー問題やCO2問題、経済性、健康・・・
そして何より、ロードバイクには五感を揺さぶる様な魅力がある事・・・
今は成熟した自転車文化が日本に根ずく
過渡期ではないかと感じています。
いつかは、お互いに理解出来る日が来ると願ってやみません。
このブログには自転車乗り以外の方からのコメントは
ほとんどありません。
その中で、としさんのコメントは考えさせるものがありました。
ありがとうございます。