ロードバイク歴2カ月で200km越えってどんな人やろ? |
始まりはブログのコメントでした。
私のブログには佐用町の地名がちょくちょく出てきます。
ロードバイクで走りに行けば、かなりの確率で佐用町を走っています。
佐用町は田んぼが多くて川があって姫新線という単線の汽車が走っています。
春には千種川沿いの土手の桜並木。
田んぼのレンゲが終われば間もなく田植え。
田んぼに水が入ると土と水の香りがして田舎の景色が水面に映ります。
やがてカジカガエルの声が響きはじめ夜には川に蛍が舞います。
稲刈りが始まると乾いたワラの匂いが漂って
神社には祭りの登りが立ち始める。
イチョウの木が鮮やかな黄色を身にまとい始めれば
庭の柿の木の柿を収穫してつるし柿をつくります。
山の木の葉が散ってしまえば冬の山は眠りについて
やがて里にも雪が降る。
ちょっと長くなりましたが、佐用町とはそんなところです。
そんな佐用町出身の方がロードバイクを始め
私のブログに目がとまったのです。
懐かしい故郷の地名がたくさん出てくるブログを読んでいる内に
いつしか私と一緒に走りたいと思う様になった。
そういう訳で今回のお相手は私のブログの読者で佐用町出身のぴよぴよさんです。
ロードバイク歴2カ月と聞くとバリバリの初心者の様ですが
連絡を取り合っていると、どうも普通の初心者ではなさそうです。
ロードバイク歴2カ月の間に淡路島一周2回、琵琶湖一周、200km越え。
かなりロードバイクに乗っている人でも
たった2カ月の間に、これだけ走破するのは至難の業です。
なんせ、
200kmですよ!
200km!
一体どんな人が来るんだろう・・・
待ち合わせは朝8時に道の駅ペーロン城。
私は少し早めに家を出て朝のポタリングをしながら道の駅を目指しました。
相生湾の海面からは湯気の様に水蒸気が立ち登っていました。
道の駅のウッドデッキの手すりは霜が降りて真っ白!
ウッドデッキの上をクリート付きのバイクシューズで歩くとツルツルとして滑りそうです。
朝8時というのに太陽は目の高さしかありません。
眩しいですね。
しばらくして、軍用車両の様に頑丈そうな四輪駆動車が現れました。
ロードバイク積んでる・・・
(あれかな?)
いかつい車からは、どんな頑強な男が降りてくるのでしょうか?
「おはようございます!コギコギさんですか?」
現れたのは頑強な男とは違って知的で温厚な感じの男性でした。
外見からは、この人がたった2カ月で200km越えを達成した人とは思えませんでした。
「ロードバイク買う前に、友達からロードなら100km走れるよって聞いていたので
買ってすぐに160km走りました。
100km走れるって聞いて100km走ったんじゃ面白くないでしょ。
それだったらもう少し距離を走ってやろうって思いまして・・・」
「マジッすか?」(゜o゜)
「加古川から岡山行って帰ってきた時のアベレージは?」
「平均時速25kmくらいですかね」
「速っ!」
「いやぁ~そのコースは平坦路ばかりでしたからぁ~」
「ところでコギコギさんは心拍計付けて走っているんですよね。
いつもは心拍計は使わないんですが今日は使ってみようかな」
(心拍計も使わずに200km越えとかしてたんだ・・・凄)
なんか・・・私よりよっぽど速そうなんですが
一応道案内があるので私が先頭で走り始めます。
どんなペースで走ればいいのか、迷いましたがサイクリングペースで走る事にしました。
その人と走る時は大体5kmくらいで先頭交代しています。
先頭交代しましょうか?」
(えっ?ロードバイク歴2カ月で、もうそんな走り方してるの?)
「あっ、ありがとうございます。
もう少し走ったら、ぴよぴよさんが分かる道に出てくると思うんで
その辺からぼちぼち先頭交代してもらおうかな」
凄いですね。
ロードバイク歴2カ月でドラフティングやってるみたいです。
ものすごい勢いで色んなものを吸収してるんでしょうね。
「走ってると体は温まってくるんですが指先や足先がめっちゃ冷たいですね」
「指先は我慢するしかないかもしれませんが
足先は靴下用貼るカイロを足の甲の部分に貼っておくと全然違いますよ」
「あ~そうなんですかぁ~」
(この辺はやっぱり厳冬期を初めて迎える初心者っぽいかな)
やがて2台のロードバイクは、龍野の町中に入っていきます。
私はあえて幹線道路を走らずに町中をゆっくり走る事を選択しました。
ぴよぴよさんの母校の龍野高校がそこにあるからです。
「あっ、あれが私の母校です!なつかしいなぁ・・・」
「高校時代の私は自転車を2台持っていたんですよ。
実家から佐用駅まで自転車で行って
佐用駅から姫新線で本竜野駅まで行って
本竜野駅から高校まで自転車で通っていたんです」
「あっ!あの図書館で勉強したなぁ・・・
この辺、もろ通学路ですよ」
懐かしい高校時代の思い出がよみがえる龍野の町中を抜けると
今度は揖保川沿いを北へ、山崎方面へ向かいます。
「この辺で、先頭交代してもらおうかな」
「わかりましたぁ~」
巡航速度は我々とほぼ一緒くらい。
もしかしたら弱冠速いかも。
特筆すべきはケイデンス。
ロードバイク歴2カ月で、もうケイデンス90以上で回してる!
このまま揖保川沿いを北上して山崎から中国自動車道沿いに西へ向かいます。
そしていくつかの峠を越えていくと
ぴよぴよさんの故郷の集落にたどり着きます。
もちろん私は行った事がありません。
地図で確認すると、佐用町のホントの山奥にぴよぴよさんの実家の集落がありました。
今ではぴよぴよさんの実家には誰も住んでいないそうです。
そう、今回のライドは故郷を巡る旅なのです。
山奥のぴよぴよさんの故郷を車ではなくて自転車で訪れる。
鮎は故郷の川に戻ってくると言います。
戻ってくるのは故郷の川でなければなりません。
故郷とは体の中にしみついた根源的な記憶なのかもしれません。
鮎が故郷の川に帰っていくように
ぴよぴよさんはロードバイクで故郷の帰ります。
蛍舞う庵川の故郷へ・・・
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
ぴよぴよさんの故郷とはどんなところなのか、
そしてぴよぴよさんの速さの訳は?
今日はここまでしか書けませんでしたので続きは後日必ず書きますね。
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田舎の四季の描写がお上手ですね。読んでいて嬉しくなりました。
今後もよろしくお願いしますね。
ホントに一緒に走れるかもしれませんよ。
短期間のうちにロードバイクにハマりましたね。
うちのチームのエースも坂が大好きです。
ゴールまでに力をいかに残さずに走るかが醍醐味だそうです。
きっちり力を出し切った時の達成感がたまらないんですって!
冬の間のモチベーション維持のためにも
是非、自転車コギコギ日記を見に来て下さい。
なんてね・・・
キックボクシングを57から二年。激ハードな高負荷インターバルトレーニングを一年のあとの初ロードバイク。