やっぱり千切り合いが始まった! |
前回の続きです。
坂越に到着した平日休みのヘイジさんと私は
もう一人の月曜休み組のFK氏をのんびりと待っていました。
ヘイジさんは温かい缶コーヒーを
私は温かいココアを頂きながら坂越を見ていました。
朝の張りつめた様な寒さは消えて日差しに当たれば温かく感じる。
「さすがのこの時間になると寒さは緩んでくるね」
走行距離はこのままいくと100kmを越えます。
我々の中では100kmを走れるようになって一人前という様な雰囲気があります。
100km近くを走ってなお、
FK氏と一緒に赤穂御崎へ向かうのにヘイジさんの表情は疲れのかけらも見えません。
そうこうしている内に
東の方から赤いウエアーのロードが颯爽とやってきました。
「いやぁ~ゴメン、ゴメン!待ったぁ?」
「そんなに待ってないよ」
「心拍150~160でとばしてきたよ
寒いかと思ってフル装備で来たら、暑いねぇ~」
ウエアーは私達とほぼ同じ装備ですが
家から余程とばして来たんでしょうね。
平日休みと言っても
一日中フリーという事はあまりありません。
少しでも時間が合えば合流して一緒に走る。
自転車の時間は
こうやってやりくりして作っていかないと結局は乗れなくなるのです。
時間は午後2時に迫ろうとしています。
冬の太陽は、もう夏の夕方の様に低く弱々しい。
早速、赤穂御崎に向けて走り始めました。
「コギコギさんはLSDの時
相坂峠でも心拍130以下で登るって言ってたけど
そんな事出来るんすか?
俺は登りだとすぐに150位いっちゃいますけど?」
というのはヘイジさん。
「ゆっくり登れば出来ますよ。
なんなら赤穂御崎までの登りでお見せしましょうか」
赤穂御崎までに登りは2か所。
心拍を上げずに登るテクニックなんて特別なものではありません。
ペチャクチャ喋りながらゆっくり登ればいいのです。
速度はもちろん一ケタ。
歩く様なスピードで味わう様にペダリングします。
ケイデンスは意識して見た事が無いので何とも言えませんが
40とか・・・かなり低いと思います。
雑談しながらヘイジさんもFKさんもLSDの心拍でついて来ています。
「ねっ!簡単でしょ!」
ただ、やっぱりLSDは出来るだけ平坦路を走ったほうがいいでしょう。
LSDは遅筋を最大限発動させるトレーニングです。
速筋が発動し始めるギリギリ手前の負荷が最もいいと考えています。
(あくまで私の考えですよ)
ゆっくりと、しかもしゃべりながら登れば赤穂御崎も楽勝でした。

遠くの島々や広畑の煙突や阪神地域まで見渡せます。
私は日本海側に住んでいた事がありますが
冬の日本海なんて、ずっと荒れてるようなものですからね。
さすが瀬戸内海!
FK氏から、だるま珈琲に寄っていかないかと提案がありました。
夏だったら余裕でだるま珈琲なんですが12月は日没が早い。
ヘイジさんは御津から来ているので帰宅まで更に時間がかかります。
「だるま珈琲に行くんだったら急がなきゃ!」

自転車乗りにとって
「急がなきゃ」イコール「ぶっ飛ばして走る」
という事は意識しようがしまいが
流れとして千切り合いが始まってしまうのは仕方ないのかも。
単独走ばかりの経験しか無いヘイジさんにとって
今から始まる千切り合いは未体験ゾーンかもしれません。
先ほど申しましたように赤穂御崎までは2か所の登りがありました。
今度は赤穂御崎をスタートですから坂越まで登りは一箇所です。
赤穂御崎を下って平坦路があって
次に坂越へ抜ける登りがあります。
坂越に入るとまた平坦路があって
最後に相生へ向かう短いが急坂(通称、坂越の坂)があります。
この坂は短いですが初心者は脚をついてしまう人も多い坂です。
ポイントは私は平坦路の高速巡航は得意ですが坂は苦手。
FK氏は私の特徴を熟知しております。
さてどうするか・・・
赤穂御崎をスタートした時点で
私が先頭、そしてヘイジさん、FK氏の順で赤穂御崎を下っていきます。
下りの勢いを殺すことなく平坦路を加速!
ハムストリングスの出力は最大!
更に大腿直筋をも動員してペダリング。
もちろん下ハンを握ってアタックポジション。
広背筋も発動させてペダリングのパワーをアシストします。
ここで、ヘイジさんの前方からすっと私が遠ざかっていきます。
最後尾のFK氏が本能的に「千切られる」と反応し
まずはヘイジさんをオーバーテイクして私の追走態勢に入ります。
やがて坂越に抜ける登りにさしかかったところで
FK氏がアタック!
登りが苦手な私の特徴を知ってのアタックです。
FK氏はダンシングで私の前に出ます。
私がこの登りで千切られてしまってはFK氏の思うつぼ。
必死でFK氏に喰らいつきます。
2台のロードバイクがテールツーノーズの状態で坂越へ抜ける坂を駆け上がっていきます。
私の目の前にダンシングに揺れるFK氏のケツ。
心拍はどんどん上昇し170オーバー!
レッドゾーンに突入です。
なんとか坂越へ抜ける登りをFK氏に千切られること無くクリア出来ました。
曲がりくねった海岸線の下りで
私はFK氏のロードバイクをロックオン!
FK氏を先頭のまま坂越の平坦路に突入します。
私はFK氏の真後ろについてドラフティング状態。
FK氏は平坦路に入っても私の追走から逃れようと加速していきますが
平坦路は私の得意とするところ。
いったんFK氏の後ろについてしまえば離されません。
あとはFK氏をどう料理するか・・・
坂越の平坦路はFK氏に先頭を引かせ脚を使わせる。
その反対に私はFK氏の後ろについて脚をためる。
そして相生へ抜ける急坂でアタックをかけFK氏を刺す。
坂は苦手ですが、その前にFK氏に脚を使わせておけば勝負出来るはずです。
平坦路を高速で加速し続けるFK氏に疲れの色が見えてきました。
いよいよ相生へ抜ける急坂にさしかかった時です。
「や~めたぁ~」
FK氏はどうも私の作戦を途中から察知していたようで
どこでやめようか、探っていた模様。
赤穂御崎から坂越への壮絶な千切り合いが幕を閉じた瞬間でした。
久々にアドレナリンが脳内に分泌されました。
千切り合い、楽しかったぁ~
後はサイクリングペースで相生へ向かいました。

道の駅ペーロン城で
「いやぁ~最後の千切り合い、凄かったっすねぇ~
加速された時、ついていけませんでしたよぉ~」
の言葉を残して帰っていきました。

時間…5:05:54
平均速度…22.2km
最高速度…51.7km
積算距離…17139.9km
消費㌍…2581kcal
補給食…###kcal
心拍…Avg.##%(###)Max.96%(176)
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
40歳オーバーの2人が千切り合いを演じましたが
子供の頃、自転車で競争していたあの頃と同じ気持ちです。
自転車は我々を少年の日へ旅立たせてくれるツールなのです。
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それで相手が疲れたところを刺す って随分とセコイ話じゃございませんか?
他人を関心させたいなら 御自身が引っ張ってそのまま千切るほうがよほど頷ける話になると思うのですけどw
室津、相生、赤穂、日生の牡蠣は
今では広島産の牡蠣を凌駕する勢いです。
お酒に合うカキ料理もいっぱいありますよ。
牡蠣に明太子を合わせたカキ明太子、
牡蠣にんにくバターに最後のシメは牡蠣ラーメンはいかが?
私もお酒、好きですよ。
複数で走る醍醐味かもしれません。
最後の言葉に「子供の頃、自転車で競争していたあの頃と同じ気持ち」というくだりを読んで、なんだか懐かしい思い出が浮かんできました。
子供の頃は心臓がはち切れんばかりに踏んでましたねぇ~。
そんな、後先考えない「無茶苦茶」がこの齢でもできれば、どんなに楽しいかって思っちゃいました・・・。
私は後先考えるから坂が苦手なのかなぁ・・・
心拍が上がるのを見ると
「いかん!乳酸が溜まる」って思ってしまいます。
無茶苦茶に登ってみれば坂が楽しくなる?

