わくわく自転車新人研修 |
それは衝撃的な出会いから始まりました。
私が70kmコース最速記録に挑戦していた時
「自転車コギコギ日記のひとですかぁ~!」
と大声で叫んでいただいたのワインレッドさんなのでした。
「ブログのファンです」
なんて言われたのは初めてだったので
迷わず連絡先を交換し、
いつか一緒に走ることを約束して別れたのが11月7日(日)。
それから約1カ月。
約束通り、一緒に走る時がやってきたのです。
「初心者なので色々教えてください」
メールにはそう書いてあったけど、教えるなんて出来るかなとか
どういうコース走ろうかなとか、わくわくしながら家を出ました。
朝8時くらいに出発しましたが
霜が降りている所もあるくらい気温は低かったです。
インナーキャップにウインドブレーカー
そしてシューズカバーにモンベルの冬用グローブという装備。
集合場所は上郡マックスバリュー向かいのコンビニ。
自宅から約1時間の道程をLSDペースでゆっくり走ります。
道路に表示されている気温は3℃。
下りでは頬骨が寒さで痛いくらいです。
濃霧の椿峠を越え
更に高田台を越えると千種川が眼下に広がってきます。
もうすぐ集合場所。
気持がはやります。
予定時刻より10分ほど前に到着。
ストレッチをしながらワインレッドさんを待ちます。
(あれかな・・・・)
白いクロモリのブリヂストンアンカーで
軽くダンシングしながらワインレッドさんが現れました。
「そんな恰好で寒くないですか?」
ワインレッドさんの服装は気温3℃と言うのに
ウインドブレーカー無しの長袖ジャージに長タイツ。
シューズカバーも無ければ、もちろんインナーキャップも無し。
グローブも薄手のフルフィンガー。
「本当に初心者なんで、まだ揃ってないんですよ。
この長袖ジャージも買ったばっかりなんですよ。
今日は気温が上がるらしいから大丈夫っす」
正真正銘、出来たてのホヤホヤの初心者のようです。
ワインレッドさんの言う通り気温も上がってきました。
自転車に対する熱い気持ちがあれば大丈夫かな?
コースは岡山国際サーキットを経由して美作へ抜け
上月から千種がを沿いを南下して戻って来る、私にとっては約100km、
ワインレッドさんにとっては約65kmくらいのコースを選択。
とりあえず自転車の先輩ですから私が前を引いて上郡の市街地を走ります。
走りだして程なく後ろのワインレッドさんから感動の声が上がります。
「自転車雑誌では見たことあるけど、
本当に手信号やってるところ初めて見ました!」
「今までやってなかった僕は
自転車乗りとして恥ずかしです!」
思わぬ所で思わぬ反応が返ってきました。
まさかの手信号で最大限感動している様子です。
臨時漕会のメンバーだったら「こんにちは」の挨拶くらい当たり前になっていることが
初心者の人から見れば強烈な印象を与えるのかもしれませんね。
ロードバイクはヨーロッパ生まれの紳士のスポーツです。
そこに貫かれているのは騎士道精神。
馬には跨っていませんがロードバイクに跨った現代の騎士なのです。
なんてね。
しばらくLSDペースで前を引いていましたが
自転車を教える立場としてはそろそろワインレッドさんの走りを確認したいところ。
「前、引いてみますか?」
「えっ、前ですか?前って風の抵抗があってしんどいんですよね?」
申し訳なさそうに前に出るワインレッドさん。
ペースが上がります。
前を引く責任感でちょっと頑張ってくれているのかな?
私は後ろにまわってワインレッドさんの様子を観察します。
普通、初心者の人に多い症状が蛇行です。
踏み込み基調のペダリングで、
更に上半身が踏み込む度に左右に揺れるような人ですと
ロードバイクは必ず微妙に蛇行します。
ワインレッドさんの状態は路面の白線とほぼ平行にまっすぐ進んでいます。
これなら大丈夫!
まっすぐ走るという基本中の基本は難なくクリア。
私は道幅が広く、交通量の少ない見通しのいい場所が来るのを待って
次なる課題をワインレッドさんに与えました。
ロードバイクに乗ったまま両手放しをするというものです。
蛇行する症状がある人には絶対出来ません。
両手放しが出来るという事は筋肉をどう使っているかは別として
左右の脚が、ある程度まんべんなく回せている事になるからです。
両手放しは、私達でも、たまにペダリングのチェックに使うのです。
「こうやって両手放し出来ますか?」
「それはちょっと、自転車が安定しないんで・・・
で・き・ま・せ 出来ましたぁ!」
ほらね!出来たでしょ!
私は両手放しでペダリングチェックしていた事を
ワインレッドさんにレクチャーしました。
両手放しが出来るという事は
ハンドルに体重をかけずに乗る事が出来るかもしれません。
初心者の方が腕や肩が痛くなるのはハンドルに体重がかかっているからです。
ハンドルにもたれかかるように乗っている、
言いかえれば腕をつっかえ棒にして乗っている。
この状態では体全体を使ってペダリングするなんて出来ません。
ハンドル引けませんものね。
私はワインレッドさんに更に難易度の高い両手放しを要求しました。
骨盤を立て、前傾姿勢をとった状態の両手放し。
ハンドルを持っていない事を除けば全くのライディングフォームで両手放しをするのです。
「ちょっと腹筋とかがプルプルするかもしれませんが
こんな風に前傾姿勢とったまま両手放し出来ますか?」
ワインレッドさんは立ちあがった状態の普通の両手放しから
徐々に前傾姿勢をとっていきます。
「おーっ!出来るじゃないですか!」
きっと筋力のある人なんでしょうね。
ここまで出来たてのホヤホヤの初心者が出来るなんて!
「そのままの状態でハンドルに手を添えて下さい。
その状態がハンドルに体重をかけずに手を添えている状態の
ライディングフォームです」
「なるほど、こういう状態なんですか!」
私が先生づらして偉そうにしていられたのもここまででした。
見通しのいい平坦路を過ぎると
次は安室ダムに向かうヒルクライムが待っています。
基礎体力のある人ってすごいですね。
ワインレッドさんごめんなさい!
初心者だと思って
なめてました。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
たった数時間のことだったのですが
ワインレッドさんと交わした内容は濃かったです。
今日はここまでしか書けませんでした。
このあと、私の心拍計が最大心拍数を表示する事になるなんて・・・
続きは後日、必ず書きます。
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初心者のようでいて、実は十分な実力の持ち主だったんですね。
自転車仲間が増えて良かったですね。
僕は両手放しできない初心者です(T-T)
a-elfさんの先生っぷり、なかなか板に付いてますね!
でも生徒さんは初心者の皮をかぶったスゴイ人だったのでしょうか‥。
続きを楽しみにしています。
ネット上ですがコメントを入れて下さるmotogifさんをはじめ
多くの方々が自転車仲間の様に思えます。
motogifさんが両手放し出来ますように・・・
両手放ししてどちらか片方に進む癖があるのは
どちらかが強いと、かぎくしゃくしてるとかあるかもしれませんね。
片足ペダリングやってみてはいかがですか?
片足ずつペダリングやってみると問題点が見えるかもしれません。
片足ペダリングやりと両方でやるのとは違う筋肉も動くんでしょうが、
ペダリングって脚の筋肉以外にたくさんの筋肉が動員されているのが分かりますよ。