鳥ヶ乢ってなんて読むか分かりますか? |
空気中の塵やほこりが洗い流されて空がいっそう青く見える。
清らかな空気に誘われて自転車で北に向かって漕ぎだせば
まだ桜に出会えるかもしれない。
北に向かえばまだ満開の桜に出会えるんじゃないか。
私は淡い期待を胸に鳥ヶ乢に向かった。
鳥ヶ乢と書いて「とりがたわ」と読む。
兵庫県西部にある峠である。
終戦までは姫路の兵隊が雪中行軍の訓練を行った程、
自然環境の厳しい場所だ。
写真は国道429号線から少し外れた、
ひびのきの水から鳥ヶ乢方面を眺めた様子である。
右手の白い線が国道429号線。
最近は立派なトンネルが出来たそうだが
かつては道幅が狭く急峻な峠道が存在するのみであった。
我々、臨時漕会にとってもそこは意味深い所である。
私の住んでいる所から往復約120km。
鳥ヶ乢を超えて帰ってくる事が臨時漕会で一目置かれる条件だったのだ。
最初の補給はコンビニで済ませた。
ウイダーinゼリーを携帯していたが
ウイダーinバーのストロベリー味が新発売だったのでナッツ味と合わせて2本購入。
ウエハースタイプだが、普通のお菓子を買うより
いかにもスポーツという外見につられて買った。
山崎から国道29号線を揖保川沿いに北上する。
エメラルドグリーンの川面に白いしぶき。
河原には満開の菜の花が自生している。
きれいな景色を撮影出来たと思っていたら、すぐ脇を車が通り過ぎていたのが写っていた。
ここは道幅が狭い割には交通量も多い。
国道29号線は昔も今も播磨と因幡を結ぶ大動脈なのだ。
人の往来が多いという事はそれを目当てにした商売も成り立つということ。
山崎から鳥ヶ乢まで、40km程の間に3軒の道の駅がある。
道の駅山崎
道の駅播磨
いちのみや
道の駅みなみ波賀
私は鳥ヶ乢を直前にひかえ、道の駅みなみ波賀で腹ごしらえをする事にした。
直営のパン屋さんがあるので焼きたてのパンをいただける。
左が山菜ピザでチーズとピリ辛の味付けがビールに良く合いそうだ。
これで150円。春だけの期間限定である。
右が丹波の黒豆パン。
丹波の黒豆のホクホク感が食材の良さを感じさせる。
これで170円。定番メニューだ。
ここはレストランの料理長がブログをやっているみたいでおもしろい。
道の駅みなみ波賀を出ると程なく国道29号線に斉木口という標識が出てくる。
そこを左折して斉木の集落に入るとしばらくヒルクライム。
ここから国道429号線となる。
道幅は広く交通量も少ない。
途中、葉わさびの加工所があったりで、
どうやらこの辺は水がきれいなところらしい。
ひびのきの水と書かれた案内板が気になって行ってみることにした。
播州手延べそうめん揖保の糸は有名だが
揖保の糸の製麺所脇の道を下る。
こういった県内各地の小さな製麺所でつくられたそうめんが
我々の食卓に並ぶのである。
ひびのきの水には石造りの水飲み場があった。
まだ新しい感じがする。
以前来た時には無かったはずだ。
トンネルが開通したので村おこしの一環だろうか?
さっそく飲ませていただく。
水温は夏でも冬でも8度ほどらしい。
夏は冷たく冬は暖かく凍らない。自然の恵みである。
舌あたりがやわらかい、上質の水である。
製麺所の方向に目線をやると、
今回の目的である桜が咲いていた。
ここまで来ればまだこんなに咲いている。
引き続き坂を登るといよいよ
鳥ヶ乢トンネルに到着する。私には初めての御対面となる。
道幅は広く、内部の照明も明るい。
自転車で通過してもなんの危険も感じなかった。
実は旧道を通れば以前と同じ急峻な峠道を通る事が出来るがトンネルを前にすれば、あえて坂を登ろうなんて気にはなれない。
鳥ヶ乢には面白い伝説があって頂上まで行けば
石碑に鳥ヶ乢の由来が書いてある。
写真はまだトンネルが出来る前に来た時のものだ。
左後ろの釣鐘状のモニュメントに書いてあったものをそのまま紹介する。
トリガタワの由来
その昔、千種町岩野辺と波賀町斉木との境界の峠に観音様をお祀りしたお堂があり、両町から村人が参っておりましたが、ある日、双方の村人がお互いに自分の村にこの観音様を持ち帰りお祀りしたいといいだし、この峠で話し合ったがどちらも譲らず夕方になっても決着がつかないので古老の提案で、明日の朝一番、鶏の声を合図に村を出て早くここに来たほうが連れて帰ることで話し合いがつき、夕闇の中、それぞれ村に帰っていきました。
岩野辺の人々が山をおり高橋の所まで帰ったとき、急にあたりが夜明けのように明るくなり大石の上で黄金の鶏が目前に現れ大きく羽撃き、「コケコーコー」と天に向かって鳴いたので村人は大変不思議なことが起こったと驚き、これは、観音様が岩野辺に来たいというお告げに違いないと、早速引き返して観音様を大切に持ち帰りお祀りしたそうです。
これが現在、岩野辺福海寺の本尊だと言われており、その頃からこの峠を「トリガタワ」と呼ぶようになったそうです。
鳥ヶ乢を過ぎれば超ロングの高速巡航区間が登場する。
行きは向かい風の登り基調だが
当たり前だが帰りは追い風の下り基調となる。
しかも交通量は非常に少なく、道幅もそんなに狭くない。
プロの選手ってこんな速度感で走っているんだろうなと想像しながら走る。
メーターは35~43kmあたりを行ったり来たりだ。
自分が馬になったような気持ちで腿を上げて漕ぐ。
道の駅ちくさでトイレ休憩しているとHN氏よりメールが入っている事に気づく。
「3時過ぎから軽く走る」
時計を見ると午後2時半を少しまわったところ。
「間に合わない」と返信したが、4時半までは待ってくれるという。
道の駅ちくさから相生まではまだ相当距離がある。
しかし何としても4時半までに相生にたどり着かなければならなくなった。
ここからは馬になった気分など、悠長なことを言ってられない。
2時間以内に道の駅ちくさから相生まで行かなければならない。
少々AT値を超えようが走る走る!
補給も忘れていたような気がする。
「今何時?」到着しての第一声。
「4時半」
「間に合った~」
この時点でHN氏は私がすでに120km程走っていることを知らない。
私が急いで仕事を終えて合流したと思っている。
私はあえて、説明はしなかった。
この機会に3カ月のLSDトレーニングの成果を試してやろう。
目的地は時間も無いので羅漢の里。
国道2号線からひとつ坂を越えなくてはならない。
案の定、千切り合いが始まった。
お互い乳酸発生しまくりの最大出力で勝負する。
HN氏が「心拍が180を超えた!」と叫ぶ。
まだ負けずに付いて行ける。
羅漢の里手前の緩い登りで私が前に出てみる。
下ハンダンシングで引き離そうともがく。
しかしHN氏はぴったりと後ろについている。
結局最後まで付いてこられてゴール。
羅漢の里のベンチに2人腰かけて、はじめて打ち明ける。
「今日、もうすでに120くらい走ってきてんねん」
「まじ?すごいなぁ・・・てっきり仕事かと思ってた」
帰りも容赦なく高速巡航トレーニングをしていただいた。
やっぱり3カ月のLSDトレーニングは効いているようだ。
だって、この後飲みに行ったんだもん。
走行距離…142.89km
時間…5:48:29
平均速度…24.5km
最高速度…55.7km
積算距離…8222.3km
消費㌍…3182kcal
補給食…計測せず
心拍…Avg.74%(135)Max.97%(176)
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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一月もしたらやる前と違いが大きく分かるかもしれませんね
ウィダーのバーは食べたこと有りますがとても水無しじゃ食べれませんでしたよ、オマケに自転車が何もしてないのに二週続けて謎のパンク
何かの予兆なのか・・・?
嬉しいですね。感触はいい感じなんですがね。
ウイダーのバーは走りながら食べるのは無理ですね。
あとカロリーメイトのブロックも無理ですね。
喉が詰まります。
謎のパンクは何の予兆何でしょうか?
そういう時は気を付けましょう。
不吉な予感と気を付けていれば案外大丈夫かも。