この記事は11月12日(日)の出来事を書いたものです。
私はリキさんとずー・たにさんをハイエースに乗せ
早朝の千種川沿いを北上していました。
バックミラーを見ると遥か後方までヘッドライトが続いています。
早朝の国道373号線で
これだけの車が列を成すのを見たことがありません。
「リキさん、この時間、こんな田舎で
後ろ、スゲェ数の車が続いてますよ」
「あっ、ホントですね。
楽しみだなぁ~」
昨年初めて開催された「いなちくロングライド」でしたが
初開催でありながら
参加者から圧倒的な高評価を受け
今年は規模を拡大して開催されることになりました。
にも関わらず
募集して短期間で参加枠が埋まり
早い段階でキャンセル待ち。
昨年、良かっただけに
今年はどんなサイクルイベントになるか
期待も大きいのでしょうね。
会場に到着すると
そこかしこで挨拶が交わされていました。
地元開催のサイクルイベントだけあって
知った顔が多い。
そんな静かなざわめきの中で
今年はスポーツMCの元気な声が
会場の雰囲気を盛り上げていました。
ふと空を見上げると・・・
「うぉ!今年はドローン飛んでるで!」
それだけの事ですが
なんだかワクワク感が高まって来ました。
町長の挨拶や警察官による諸注意など
いかにも自治体らしい開会式のセレモニーがあった後
まずはサポートライダーが紹介され
いよいよスタートとなります。
いなちくロングライドはゼッケン順に人数を区切ってスタートします。
リキさんのゼッケン番号は399番
ロングコース枠ギリギリの最後尾。
私は166番ですからスタートにかなり時間差があります。
もちろん臨時漕会のメンバーもバラバラでスタート。
スタート前にみんなに声を掛けておきました。
「第1CPで合流しよう」
昨年はスタートして間もなく
佐用坂とトンネルがありましたが
今年はそれらを迂回するコースが設定されていました。
いかにも自転車乗りが見つけてきたような裏道を走ります。
もちろん、私も走った事がありません。
やがて見慣れた幹線道路に入ると
私はゼッケン番号が若いおばさんを追うべく高速巡行!
早く仲間と合流したい気持ちがペダルを踏ませます。
そして、あっという間に第1CPに到着しました。
「す、すげぇ行列!」
まだ参加者間で差が開くには早すぎたのでしょう。
短時間に参加者が集中。
私たちの様に第1CPで待ち合わせのグループもあったかもしれません。
そんな事情もあって
ぜんざいと珈琲をもらうのに大行列が出来てしまったのです。
ぜんざいを振舞う係の方は
一心不乱にぜんざいを入れ続けていました。
しかし、混雑の割には参加者はにこやか・・・
イラつく人が居ないのは
何ででしょうね?
それはもてなす人の心が見えたからかもしれません。
ぜんざいと珈琲の他にも
どっさりと置かれた補給食。
そして、この混雑の中で
実はドリップ珈琲を用意していたなんて・・・
程なくスポーツMCがマイクを片手にやって来ました。
何が始まるのかと思ったら
カメラを回してFacebookのライブ中継。
参加者にインタビューがあったり・・・
楽しませる仕掛けが憎いですね。
「コギコギさん
おばさん達、先に出発したみたいですよ」
「えっ?そうなんだ」
思いっきり走らせてやろうって親心かな・・・
「じゃ、俺達も、そろそろ行くか!」
ここで合流したメンバーはリキさんとマスオさん。
私達は3人列車を形成して高速巡行!
即席列車でしたが脚が合い
イイ感じに先頭交代を繰り返しながら
先行するおばさん達を追いました。
やがて散らばっていた丸臨が
吸い寄せられるように集まって来ました。
後ろから追いついて来た者。
遅い集団に引っかかっていた者。
先行して待っていた者。
別に打ち合わせたわけでもないのに
丸臨ジャージが私を先頭に列車を形成していったのです。
私たちが一塊になってしばらく
遅い集団に引っかかっていました。
私は近くを走っていたサポートライダーに声を掛けました。
「あのう・・・
この集団、追い越していいですか?」
「はい、いいですよ」
私は後続に追い越しを伝えるべく
右に寄るのハンドサイン。
すると間髪入れず
最後尾の住友輪業さんの声が聞こえました。
「後ろ、オッケー!」
こうして、リキさんを加えた臨時漕会列車が高速巡行を始めたのです。
遅い集団は、あっという間に遥か後方に消えていきました。
私は緩い右カーブで先頭交代のハンドサイン。
左に寄って二番手のリキさんに先頭の視界を譲りました。
脚を止めて後ろに下がっていくと
臨時漕会列車によってつくられた空気のカプセルが
私のすぐ横を通り過ぎていくのが分かりました。
「最後尾です!」
住友輪業さんの声を合図に
私は再加速して最後尾にジワリと付きます。
すると目の前に整然と丸臨が並んでいるのが見えました。
先頭が空気抵抗を切り裂いて行く背後に
丸に臨の字を背負った男達が
高速で移動する空間を共有しているのです。
ハンドルから伝わる振動・・・
流れるアスファルト・・・
メンバーの息遣い・・・
五感で感じる全ての感覚さえも共有すべく
全身の細胞を覚醒させて
あたかも、一つの生物が如く丸臨列車は走る。
男心をくすぐるこの一体感・・・
「久しぶりやぁあああ!
めっちゃ気持ちイイ!」
私は思わず声を上げました。
道の駅ちくさのCPで
リキさんが思わずこぼした一言・・・
「丸臨列車イイねぇ~
僕だけ丸臨じゃないのが残念だった。
丸臨ゼッケン欲しくなっちゃった」
その気持ち
よぉ~く分かります。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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