天は我に味方してくれたか・・・ |
前回からの続きです。
6周目、6分11秒・・・
果たしてこのペースはオーバーペースなのか?
いや、そんなことは無い。
心拍計に表示される6周目の平均心拍は154。
狙った心拍に近い水準。
一体どういうことなのか?
「風だ!
風が吹いてない!」
思い起こせばあの時もそうだった・・・
私が最高周回数をマークした
4年前のミッドナイトエンデューロ。
スタートしてから徐々に
サーキットは霧に包まれていった。
そして霧は風に流されること無くサーキットを覆い続けたのだ。
今朝、渋滞に巻き込まれた時も
あたりは深い霧に包まれていた。
つまり、風が無いという事だ。
「このペースなら
最高周回数を越えられるかもしれない・・・」
私は更に空気抵抗を減らすべく
風除けを探しながら周回を重ねた。
すると、前方にこれ以上無い風除けを発見!
揃いのチームジャージを身にまとった4人が
トレインを形成しているでは無いか!
私はショーン君を従えたまま4人列車の最後尾についた。
こういう列車は、まずローテーションに加わらなくても良い。
彼ら自身で先頭交代をするから
かえって部外者がローテに加わる事を嫌う。
変にローテに加わられて中切れでも起こされたら
チームで協力して走っていることが水の泡になってしまう。
だから彼らは私の前で入れ代わり立ち代わり
風除けをやってくれるのである。
しかも彼らの後ろに付いている間の私に平均心拍は149~155と狙い通り。
しかもラップタイムは6分10秒から16秒だから
目標とするラップタイムを20秒速い。
「天は我に味方してくれたか・・・」
もし仮にこのペースで走り続けることが出来たなら
最高周回数より更に2周走る事も可能なのだ。
私は、この風除けだけは何が何でも捕まえておこうと
彼らの背後に付き続けた。
それはまるでジンベイザメに密着するコバンザメ。
そう、これぞ臨時漕会伝統のコバンザメ作戦だ。
その甲斐あって
安定した平均心拍とラップタイムが続いた。
そしてレース中盤に差し掛かった時
見覚えのあるローディーから声を掛けられた。
「コギコギさん!」
「おおっ!タフBeeさん!」
前回、秋のエンデューロで後半戦を共に戦った人だ。
彼は私に声を掛けると
秋のレースと同じに私の風除けになろうとした。
また一緒に戦おうという意思表示に見えた。
私は空かさず合図する。
「こいつらの後ろ!後ろ!」
私はハンドサインと声で自分の意図を伝えた後
タフBeeさんが入るスペースを自分の前つくった。
そこにタフBeeさんが入り
集団は更に大きくなった。
まずは4人列車。
その後ろにタフBeeさん。
私とショーン君の臨時漕会。
その後ろに何人か・・・
その何人かの中に
先頭集団からこぼれてきた臨時漕会のワタル君がいたのである。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
臨時漕会列車が3人に増員!
果たして我々の運命や如何に?
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