佐用の山奥が激戦地だった |
私のRS9のチェーンリングを真円にして
最初のサイクリングの行先に選んだのは
日本の棚田百選にも選ばれた乙大木谷の棚田でした。
これはコーレスさんのリクエストによるものです。
「コギコギさん、乙大木谷に行きたいんです。
一度、自分一人で行こうとしたんですが
道が分からなくて・・・」
「曲がるところを間違えると全然違う場所に行くかも・・・
田舎ではよくあるね」
「あそこには安倍晴明と芦屋道満の塚があるでしょ
そこに行きたいんです」
「ああ、なんか、そんな看板が出てたな・・・」
博学のコーレスさんの興味をそそるものが
乙大木谷にはあるらしいんですが
私はそういう事には無頓着なんですよね。
読者の皆さんはどうでしょうか?
芦屋道満は分からなくても
安部清明は御存じの方も多いと思います。
安部清明と言えば陰陽師ですよね。
映画やアニメにもなっています。
私も全国的に有名な安部清明が
どうして佐用の山奥に由来があるのか?
そう疑問に感じていましたが
それ以上調べる事も無く
そのままにしていました。
乙大木谷と甲大木谷の分岐点、
ここが鑓飛橋(やりとびばし)なんですが
案内に従って甲大木谷へ向かいます。
如何にも手作りの案内板に従って坂を上ると
小さな神社の様な場所に出ます。
ここが清明塚でした。
この日の夜に何か行事があるようで
屋台や提灯が準備してありました。
コーレスさんが続けて解説してくれました。
「ここは安部清明とライバル芦屋道満が
法力で壮絶な戦いを繰り広げた最後の地なんですよ。
平安時代、芦屋道満は時の権力者、藤原道長に呪いをかけたことを
安部清明に見破られ、佐用に流されたんですね。
しかし、芦屋道満は、この地から呪いをかけ続けたんです。
それを察知した安部清明は京都からこの地に乗り込んで
芦屋道満と壮絶な法力合戦となった。
結局、芦屋道満は破れ、佐用の地で倒れた・・・」
「へぇ~そんな事があったんですか・・・」
こんな山奥の小さな集落を舞台に
そんなドラマが繰り広げられていたとは驚きです。
私たちは小さなお堂に入り手を合わせました。
壮絶な戦いがあったなんて思えませんね。
そこへ行きましょう」
元来た道を戻って鑓飛橋(やりとびばし)から
今度は乙大木谷へ向かいます。
案内板に従って坂を上ると
清明塚へ向かう坂よりも険しい激坂が待っていました。
「うわっ!
何じゃこの坂は!」
「もう無理!」
20%を超える坂を自転車を降りずに上れたのはコーレスさんだけでした。
私は立ちごけが怖くてすぐに降りましたよ。
ここは徒歩か自転車で行くのがいいでしょう。
この険しさが、いかにも敗れた側の塚って感じです。
細い坂を上っていくと
綺麗に草を刈った場所に出ます。
そこに道満塚がひっそりと建っていました。
何か儀式をしたのでしょうか?
お墓もあったり、清明塚に比べると少し怖い感じ・・・
やっぱり負けた側だからでしょうかねぇ~
「清明と道満の物語を知らなければ
ここには来なかったでしょうね・・・
見晴らしがいいわけでもないし・・・」
しかし、こんな場所に
こんな歴史的な物語が隠れていたとは・・・
そんな場所を見つけられるのも自転車ならではかもしれません。
道満塚から
いつもの乙大木谷のヒルクライム!
走行距離…106.78km
時間…4:35:30
平均速度…23.25km/h
最高速度…52.78km/h
平均CAD…81
積算距離…124km
消費㌍…2381kcal
補給食…###kcal
心拍…Ave.134 Max.178
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
小さな歴史は日本全国どこにでも眠っています。
自転車で、それらを見つける旅もいいかもしれませんね。
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そんな場所ですばらしい景色を見たり、知識欲を満足できるのはは自転車乗りの特権かもしれません。
私の住む浜松でも浜名湖があり、これを一周するハマイチでは海岸沿いの自転車道があり、
これは歩くには距離があり、自動車は走れないため、まさに自転車乗りだけに与えられた景色が見れます。
まだ、しばらくは走りやすい季節が続きますのでじっくり楽しみたいと思います。
佐用に陰陽師の碑があるのは、知りませんでした。 志摩地方の海女さんは、海での安全祈願に「ドーマン・セーマン」というお守りを持つんですが、語源は安部清明と蘆屋道満の名から来てるらしいです。 著名な陰陽師からの名を魔除けにしたんですね。
自由に行ける場所は案外多くないかもしれません。
対して徒歩は、自由に入り込む事は出来ても
速度が遅すぎて結果、自由に行ける場所は限定されます。
そう考えると
最も自由で機動力のあるのが自転車って事になりますよね。
やっぱり自転車って自由なんですよねぇ~