素人によるラインキープのコーナリングの練習 |
teamヴェルジェの新人、いーちゅんさん(別名赤い彗星さん)は
乗り始めてすぐに頭角を現した女性ライダーです。
ヴェルジェの猛者たちを千切っちゃうくらい素晴らしい素質を持った方です。
長い事自転車やってると分かるんですが
本当に速い奴って言うのは最初から速い。
何年も掛けて、やっと手に入れられる速さを
この間乗り始めたばかりの彼女はもう手に入れてしまう・・・
並みのローディーにとって、それは残酷な現実、
そしてその裏腹に憧れでもあるんです。
彼女の様な素質がそう簡単に見つからない事は
ヴェルジェの人たちも良く解っています。
だから彼女はヴェルジェの中で大切に育てられていました。
そんな彼女がツール・ド・おきなわのロードレースに参戦すると聞いて
私はちょっと気になったんですね。
彼女と初めて一緒に走ったのは8月3日(日)
ヴェルジェと臨時漕会の合同サイクリングでした。
下りで突っ込んでいく女の子がいるから
安全な下り方を教えてやってとクーちゃんさんから頼まれた憶えがあります。
そんなやんちゃな女の子で
しかも経験の浅い彼女をロードレースに参戦させるのが少し怖かったんです。
ロードレースに出場して落車してしまわないか?
また彼女が落車の原因になってしまわないか?
もちろんteamヴェルジェにおいても
集団走行は経験出来るし操車技術も教えてくれでしょう。
しかし、お節介とは思いながら
私も彼女に安全に走るテクニックを伝えたかったのです。
折しも住友輪業さんが9月15日に
「ウエパー杯2014 けいはんなサイクルレース」出場した直後。
実は住友林業さんがレースに出場するに当たり
集団走行の練習やラインキープのコーナリングの練習をしたばかり。
その経験が少しでも役に立つのではないかと思ったのです。
せっかく見つけた輝く素質の持ち主を
落車なんかで失いたくない・・・
そんな気持ちから私は半ば強引に
彼女を集団走行の練習に誘いました。
もちろん、集団走行の練習には人数が必要です。
何人かの自転車仲間に協力を仰ぎました。
それは同時に安全な集団走行のテクニックを広げるチャンスでもあったんですね。
そういう経緯があってツール・ド・おきなわを11月8日に控えた10月26日(日)
「レースにもサイクリングにも役立つ
集団走行講習会」と題して
ちょっとした練習をしました。
まずはJR竜野駅周辺の周回コースでトレインを形成して走る練習や
先頭交代の練習をしました。
その内容は9月14日(日)
島根県の自転車仲間と練習した内容とだいたい同じですし
住友輪業さんのブログでも詳しく書かれているのでここでは書かないでおきましょう。
ただ、ラインキープのコーナーリングは今まで少ししか取り上げなかったので
軽く説明しておきましょうか。
レースでは直線よりもコーナーの方が落車が多いのは想像に難くないですよね。
では、落車する原因は何でしょう?
多くは走行ラインが交わる事で接触から落車に至るのです。
例えば高速道路のコーナーは多くの自動車が走っていても
接触する事なくスムーズに流れていきます。
それはなぜでしょう?
それは道路に車線が引かれているからです。
まず、その車線を守っている限り、車は接触を防ぐ事が出来ます。
自転車で言う「ラインキープ」の状態です。
「コギコギさん、
コーナーは
アウトインアウトなんじゃないですか?」
そういう声が聞こえそうですね。
確かに集団がサーキットの広いコースを走る時
集団が通過する軌跡は最短距離のアウトインアウトになるでしょう。
しかし、集団内では、まるで車線が引かれたコースを走るように
横の選手たちと接触しないラインを走るのです。
集団でコーナーに突入すると
誰かが「ラインキープ!」と声を上げるのは
密集していて危険だから接触しないように気をつけようぜ!
ってみんなに知らせてるのです。
それでは、ラインキープでコーナーを走る練習はどのようにするのか?
答えは簡単、集団で、横に誰かがいる状態でコーナーを曲がるのです。
しかし、こういう練習は、なかなか一般道では行いにくいですよね。
ですから私たちは野瀬埠頭の広い場所で練習しました。
3列で並走して走ると言うのは日常ではありえない事です。
特に真ん中の人が緊張します。
右にも左にも人がいて逃げられない状態で
コーナーをクリアしていかなければなりません。
まさにラインキープしなければ接触して落車してしまいます。
何周も何周も同じことを繰り返していいくうちに
次第に集団が密集してもスムーズに走れるようになってきます。
繰り返し練習していくうちにラインキープが体に沁みこんできますから
コーナーで斜行するようなことはしなくなると思いますよ。
これが私たちが行ったラインキープでコーナーをクリアしていく練習です。
私も広いサーキットで行われるエンデューロレースくらいしか経験が無いので
偉そうなことは言えませんけどね。
しかし、こういった練習を実現できるというのは
かなり恵まれている方じゃないかと思います。
まず、こういう練習方法があるという情報があること。
そして、それを練習するだけの人数を集められる事。
そういった条件をクリアする事は案外難しい事だと思います。
私の場合は臨時漕会に所属している事。
元プロ選手の冨田さんと先輩、後輩の仲なので
彼から色々教わる事が出来る事。
そういう好条件が重なって
こんな練習をやってみる事が出来るんだろうと思います。
恐らく、集団走行の練習を出来ないまま
クリテリウムやロードレースに出場する人も多いのではないでしょうか。
それが悪いと言っているのではなく
そういう練習をする環境が圧倒的に不足しているのだと思います。
それは今、ロードバイク人口が急激に増えた事と無縁ではないでしょう。
昔はロードバイクはロードレーサーと呼ばれ
一部のマニアしか乗らないイメージだったんです。
認知度も低く、昔はドロップハンドルのロードバイクに乗っているだけで
「競輪選手か?」とよく聞かれたものです。
ところが今は一般の人にも広く認知されるようになりました。
それだけ多くの人がロードバイクに乗るようになった事は喜ばしい事だと思います。
しかし、安全に走るノウハウを伝える事が出来る人が圧倒的に不足して
しかも、そういう情報も不足している中で
安全に走るノウハウが無いまま
誰でもロードバイクの速さを手に入れてしまう・・・
ロードバイクはその速さゆえ自分の力でとんでもなく遠いところへ行けたり
空間を高速で移動する快感を味わえたりします。
しかし、逆に、その速さゆえ
命さえ失ってしまうかもしれないほどの危険性が潜んでいるのです。
だからこそ安全に走るノウハウの普及が必要なのですが・・・
経験が無くても速くなれる・・・
すぐれた身体能力を持っていたり
トレーニングをやれば高いアベレージで走れます。
ですから物凄く速いのに
安全に走るテクニックは、ほとんど知らない人がいたりするんですよね。
速さにテクニックがついていっていない・・・
本人もその事を自覚していない・・・
そういうアンバランスが、様々な問題を引き起こしているように思います。
特にロードバイクは閉鎖されたグラウンドや体育館を走るものではありません。
一般公道で走ります。
そこにはロードバイクだけでなく車や歩行者もいる。
彼らと上手くやっていくノウハウが必要ですよね。
いーちゅんさんは素晴らしい素質の持ち主です。
ロードバイク歴1年未満でも物凄く速い!
しかし、安全に走るテクニックは不足しているように思えました。
そのアンバランスが怖くて彼女を練習に誘ったんです。
声を出し、ハンドサインを出す。
ハスったら慌てない・・・
そういう基本的な事をきっちりやっておく事で
一般道を走ることはもとよりレースでもきっと役に立つ。
私が今やっている自転車生活は物凄く恵まれていると思います。
集団走行なんて毎週のように出来る。
単独で走るほうが珍しいくらいです。
だから私のやっている事をブログに書くことは
あらゆる情報やノウハウが不足している人たちにとって
ある程度、参考になるのかもしれません。
速さと安全に走るノウハウのアンバランスの解消に
ひょっとしたら、役に立っているのかもしれないと思って書いています。
しかし・・・私もれっきとした素人なんですけどね。
走行距離…102.80km
時間…4:16:10
平均速度…24.07km
最高速度…56.81km
平均CAD…82
積算距離…37267km
消費㌍…2374kcal
補給食…###kcal
心拍…Avg.140 Max.177
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
今回のラインキープのコーナリングの記事も
あくまで素人としての見解です。
日々、素人なのに影響力が大きくなって怖い気持ちと
それでも伝えた方がいいんじゃないかという気持ちに心が揺れるこの頃です。
このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。
下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。
ポチはどれでも一つでいいですよ。
読んだら忘れずポチしてね。
にほんブログ村
どんなに速く走れたとしても、しょっちゅう事故を起こしていれば自分の身体への負担もあるし、何より周りの人に迷惑をかけることになりますし。
何事もなく家に帰る、無茶はダメ、ゼッタイ!
サイクリング中に野池を気にしてたらダメですよバイソンさん( ̄ー ̄)ニヤリ
それは速く走るために生まれたロードバイクに乗る以上
当然の欲求だと思います。
しかし、私たちは多くの時間を道の上で過ごします。
だから、事故で命を失ってしまうリスクと隣り合わせなんですよね。
スピードの快感に酔い痴れていると
いつしか命を失ってしまうリスクを忘れがちになる。
そこが本当は怖いところなんです。
安全に走るノウハウの普及が全然追い付いていないのが現状なんですよねぇ~
そして万葉岬、はりまシーサイドロード、赤穂御崎、木漏れ日ロードなど多彩なサイクリングコースに恵まれ・・・
さらにローディー憩いのお店、だるま珈琲までも!
うーん、なんて恵まれた土地なんだ!!
ファンライドの記事もいつも楽しみにしていますが、安全に関する記事も参考になってます。
ブログ応援してまーす。
玄関開けたらそこはフィールドですからね。
がんばって書こうって気になります。