恋人たちの聖地で俺達、違和感? |
前回からの続きです。
こまめ食堂から県道を下った先に土庄の町が現れます。
「どこか観光地、寄ってく?
ここからだと世界一狭い海峡で有名な土渕海峡があるよ・・・
ちょうど・・・ここからだと右手の方
土庄港には二十四の瞳・平和の群像もあるけど?」
「う~ん・・・パッとしないなぁ・・・」
私の提案は冨田さんには受け入れてもらえなかったようです。
「コギコギさん!
エンジェルロード!行きましょうよ!
きっと若い女の子が、たくさんいますよ!
エへへ・・・」
「エンジェルロード」とは大小4つの島々をつなぐように、
干潮時に現われる砂の道(天使の散歩道)のことです。
干潮時にはその道を歩いて島を渡ることができ、
大切な人と手をつないで渡ると結ばれるとか・・・
確かに若い女の子が好んで訪れそうな要素はあります。
「若い女の子・・・
じゃ・・・行きましょうか!」
いい歳をして「若い女の子」でもないでしょうが
しかしながら、いくつになってもオスはオス!
狩人は狩人なのです。
我々はオスの本能の赴くままエンジェルロードを選択しました。
問題は引き潮かどうかです。
干潮時に行かないと元も子もありません。
しかし、その時は、そんな難しい事は考えていませんでした。
とにかく行けば若い女に子が居るだろうと・・・
そしてエンジェルロードに到着!
神は我に味方した!
まさに干潮の時刻ピッタリ!
もちろん、若い女の子は大勢居ました。
6月の終わり・・・
膝上のスカートから、まだ日焼け前の無防備な脚が眩しい!
もちろんカップルもいますが
それよりも二人組や三人組の若い女の子達が多いです。
いや、オスとしての我々には
家族連れや男性客は目に入らなかったのかもしれません。
すれ違う度に髪から香るフェロモン!
この場所は他とは違う、冨田さん!
あなたの提案は正しかった!
私と住友輪業さんはロードバイクを降りて
冨田さんは器用にもロードバイクに乗ったまま砂の道を進みました。
エンジェルロードで記念撮影・・・
こんな場所でローディーが記念撮影って
ちょっと違和感・・・まっいいか。
「コギコギさん、せっかくだから
約束の丘展望台にも行きましょうよ」
「エッ?のぼるの?」
「ええ、のぼります、のぼります」
そして展望台からの風景・・・
そうですね・・・年の頃なら21歳くらい
付き合い始めて3カ月といったところでしょうか。
しっかりと「二人の世界バリア」が張られていました。
「コギコギさぁ~ん!」
振り向くと、こちらにもカップルが・・・
この約束の丘で冨田さんは住友輪業さんと
どんな約束をかわそうとしていたのでしょうか?
その時、私の背後から、この光景を非常に冷徹に見つめる眼がありました。
そうです、「二人の世界バリア」を張りながら登って来た彼女の眼です。
「きゃっ」とか言って、彼氏のTシャツの裾を握りながら上って来た彼女は
この約束の丘で彼氏と永遠の約束を交わそうとしていたのに違いありません。
し・か・し!
約束の丘の上に待っていたのはロマンチックもへったくれも無く
ふざけている汗臭いオヤジだったのです。
しかも、このふざけ方がいただけない・・・
彼女の心を逆撫でして余りある・・・
まさにムードクラッシャー!
彼女の眼が呟いていました。
言葉は発していなくても分かります。
「お前ら、消えてくれ!」
この違和感を解消するには
私達が早急に引き上げるしかありません。
私は心の中で「ごめんね」と呟いて約束の丘展望台を降りました。
あのカップル・・・あのあと、うまくいっただろうか・・・
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
小豆島ネタは今日で終わりにしようと思っていたのに・・・また続きになってしまった。
今日は短くてごめんなさいね。
ちょっと時間を捻出出来ない事情がありまして・・・
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じぃちゃん ばあちゃんの島だと思ってましたが
そんな事ないんですね(*´-`)
夏に行く場所だ!!(笑)
この後に この場所に立つには勇気がいるかもしれませんねσ^_^;
恋人たちの聖地が.....
えぇ・・・抵抗する間もなかったんです!
回りに人もいてみていたのに・・・ひどいっ!!
もう、いいですか?
思い出したくないんです!!
てな感じですかね(笑)
恋人達の聖地にある約束の丘・・・
こんなにもロマンチックなシチュエーションは無いのに・・・
この光景を見たら金返せ!って言いたくなるかも・・・
「あれぇ~」とか言いながらクルクル回ってましたよね。
「ちこう寄れ!ちこう寄れ!」
「お許しください!お代官様!
お遊びが過ぎまするぅ~」
なんて妄想が広がります。