「君達、私がいるから休憩できるんだよ」 |
またまた前回からの続きです。
「新さよ」でホルモン焼うどん10玉を完食した私達は
国道179号線から左折して国道373号線に入りました。
ここからは江戸時代には因幡街道とも呼ばれ
姫路を起点に、美作を経て山陰の因幡鳥取まで至る道です。
この因幡街道沿いに宿場町として栄えた平福があります。
千本格子や蔵造りの家並み、そして佐用川沿いの土蔵や川座敷など
なかなか趣のある町並みを見る事が出来ます。
「平福はね、宮本武蔵が初めて決闘をした場所なんですよ
金倉橋の袂には、その面影を見る事が出来ます・・・
せっかくですから、ちょっと行って見ましょうね」
金倉の六地蔵が祀られています。
「武蔵13歳の時、
新当流有馬喜兵衛を打ち破った・・・」
「コギコギさん、
決闘で勝ったって事は少なくとも
ここで一人死んだって事ですよね」
「そ、そう言う事になりますね」
「なんだか少し、怖いような気がしますねぇ~」
次に平福で最も有名な川端風景を見に行く事にしました。
天神橋から見える土蔵群の景色は独特でありながら懐かしさを感じるんです。
「ここが川端風景を見られるところ・・・なんだけど」
「あっ!工事中!」
本当はこういう風景が見られるところなんですね。
ネットから画像を拝借しました。
パッと見た眼には駅には見えないかもしれませんね。
「この智頭急行平福駅は近畿駅百選にも選ばれた事があるんですよ。
使ってる木材とか、なかなか立派でしょ!」
ここから大原まで行って大原から江見まで行きます。
平福から大原までは
鳥取自動車道が出来てから交通量が激減して走りやすいですよ・・・
登り基調ですけど・・・
大原から江見までの吉野川沿いも道路幅が広く交通量見少なめで下り基調です。
バァ~っと走りましょう!」
私の案内に目を輝かせたのはhiroさんでした。
「新さよ」までは私が先頭を引いていたので物足りなかったはずです。
しかも、彼はこのコースを走った事があるんです。
彼がまだ駆け出しのローディーだった頃
大阪から車でやって来て
道の駅ひらふく周辺のコースを私と一緒に練習した事があるのです。
コースプロフィールが頭に入っているhiroさんがすぐに前へ出ました。
確かめる様に徐々に列車のペースを上げていきます。
「うっ、脚が重い・・・」
見る見るうちに口呼吸が激しくなりました。
追い込み練を言いだしたのは私ですが
私ひとり、徐々に千切れ始めます。
二つほど坂のピークがあるのですが
どれも頂上で待ってもらう羽目になりました。
いつも待ってもらう度に、俺って登り、遅いなと思い知らされますね。
待たせて悪いなと思いつつ、
自分より速い人と一緒に練習させてもらえる事に感謝します。
精神力の無い私は単独だと追い込めないんですね。
人に追い込んでもらわないと追い込めない・・・
ブログやってる役得でしょうか
こういう事が出来るのも・・・
よく、自分が足手まといになるから速い人と一緒に走るのを避ける人がありますよね。
確かにそういう部分はあるとは思います。
大きな走力の差がある時は別行動をした方がいい場合もある。
でも私の様に走力のある人と一緒に走る事で
自分の走力を上げてもらおうと企む場合は
ある意味、傲慢にならなくちゃならない時もあります。
私の場合、待ってもらう時、心の中で
「君達、私がいるから休憩できるんだよ」
なんて思う様にしてます。
その代り、待ってもらってるんだから
自分が頂上に着いたらすぐに走り始める様に心がけています。
その方が自分の練習にはなるわけで・・・
速い人に遠慮してしまうと、その気持ちが相手にも伝わって
かえってギクシャクしてしまうような気がします。
謙虚な姿勢で教えを請いながら走ればいいんです。
速い人は待たせとけばいい・・・
余程、迷惑な様だったら「ここからは自由行動!」と叫びましょう。
大原から江見までは吉野川沿いに下り基調・・・
私は登りは苦手ですが平坦路なら、頑張ればついて行けます。
速度が上がっていくとローテーションが始まりました。
列車の速度が上がると列車の緊張感も増していきます。
少しのミスが集団落車につながるかもしれません。
元プロ選手の冨田さんは現役時代から30kgも体重が重くなっているのに
なんであんなに速いんや?
しかもあんまり乗って無いはずなんですけど・・・
ここでもまたhiroさんが前へ出ると
列車のスピードがいやらしくアップします。
hiroさんは臨時漕会のなかではオールラウンダーでしょうか・・・
ゴール前のスプリントは抜群に速いし
ウエイトを落としてからは登りも軽やかになった・・・
速い巡航速度を長時間維持出来る。
hiroさんには志願制の先頭交代が適応されているようで
時折最後尾からオーバーテイクするように前へ出て先頭を引きます。
いや、先頭を引くというより振るいにかけると言った感じでしょうか。
列車の速度は列車を維持出来る限界で走っていました。
時折、千切れそうになると車間が開く。
それはMAKOTOさんもM尾さんにしても同じ。
hiroさんによって振るいにかけられない様に必死でした。
この時、先頭交代のハンドサインは肘でした。
ハンドルから片手を離してサインを出す余裕すら無かったのです。
というより、なんでプロが肘でサイン出すのか良く解りました。
(これだけ速いんじゃ両手持ってなきゃ危ないわな・・・)
時折、元プロ選手の冨田さんがアドバイスしてくれます。
「コギコギさん、ずっと力が入りっぱなしですよ!
もっと要所要所で力入れるんです!」
「は、ハイ!」
(そ、そう言われても・・・ずっとがんばってなきゃ付いて行けないんですが・・・)
下り基調の高速巡航は気持ちいいですよね。
しかも列車を形成してるんです。
ですが、下り基調だろうが列車を形成してようが追い風だろうが
速い奴と走れば、しんどい!
これ真実!
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
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でもね、けっして僕はオールラウンダーではないっす(´・_・`)もっと頑張ります!!
こういう純和風な建物を見ると心ひかれるんじゃないですか?
この駅舎はね、立派な木材が使われていて重厚な感じですが
利用客が少ないので無人駅です。
最近は自転車乗りの方の来店も多くなっているようです。
きっとバッタリ会う日も近いでしょう。
その時は自転車談義に花が咲くはず・・・
では楽しみにしています。