ずぶ濡れの淡路島で笑顔なんて・・・どう思います? |
前回からの続きです。
住友輪業さんの案内で淡路島の坂を登った向こう側・・・
そこには私達の知らない淡路島がありました。
こうべを垂れかけた稲穂が実る棚田には案山子が立ててありました。
等高線を描くような何枚もの棚田の手前には
集落があって、消防団の車庫やら集会所がありました。
それはまるで内陸部の山村の様です。
「うわぁ~淡路島にもこんなところがあるんやぁ~」
雨に濡れたブレーキは制動力が落ちるのでゆっくりと下ります。
強かった雨は、シトシト降る雨に変わっていました。
豪雨の後のヒルクライムの後に現れたのは濡れそぼった山村の風景でした。
それは静かで、心まで落ち着かせてくれる様な気がしました。
「この景色、いいねぇ~」
モーニングさんが思わず口に出していました。
淡路島は1周するものだと思っていました。
淡路島は海を見ながら走るものだと思っていました。
しかし、それは私の思いこみでした。
私が見ていたのは淡路島のほんの一部に過ぎなかったのです。
何度も何度もアワイチをやっているので
何もかも知り尽くした気になっていたのです。
時には違う道を走ってみる・・・
それこそが自転車の醍醐味である事を忘れていました。
この道の先には、どんな坂があるのだろう・・・
そして、この坂の向こうにはどんな景色が待っているのだろう・・・
走ってみた事の無い道を走ってみる。
その時、感じる緊張感と期待・・・
雨の淡路島を走るだけでも非日常です。
それなのに淡路島で出会った山村風景は
海から山へ、どこでもドアで移動したかの様でした。
それはまるで私達を更なる非日常の世界へ誘うようです。
私はこの風景を写真に収めたくてシャッターを切りましたが・・・
ぴよぴよさん、ごめんねぇ~
ごめんねぇ~
なのでぴよぴよさんの写真をお借りしました。
晴れた日には、棚田の集落から海も見えるそうです。
棚田の集落から坂を下ったつき当たりには
いつもの淡路島西海岸の平坦路が待ち構えていました。
いつもと違うのは雨が降っているということ。
そして路側帯に、いくつもの水たまりが出来ているということ。
そしていつもと同じなのは
平坦路が続く西海岸で集団のスピードが上がるという事です。
集団の速度がいつもより速い。
ドラフティングで車間が空けば、たちまち千切れ始めます。
前走者の後輪が巻き上げる水しぶきを顔面全面に受けながらも
それをこらえて走らないと千切れてしまうのです。
やがて先頭に立った者が意地でも張り合っているかのように速度を上げていきます。
次第にふるいにかけられてしまう私・・・
「追うでぇ~!」
声を上げて加速しますが
千切れかかった列車に再び乗る事は出来ませんでした。
「もう無理だ!」
そう思った瞬間から一気に距離が開いて行きました。
そしてその開いた距離が一層心を折れさせて脚が回らなくなりました。
みんなの背中がどんどん小さくなって行きました。
そして遂に、カーブの向こうに消えていきました。
ついていけなかったのは二日酔いのせい?
いや、違う・・・
アルコールは棚田ヒルクライムで抜けていたはず・・・
やっぱり力が無いだけなのです。
とぼとぼとゴール地点に到着すると
みんなが高揚した表情で待っていました。
「誰が一番獲った?」
「ぴよぴよさんです!
僕は絡めませんでしたねぇ~」
淡路島Ave.31kmで走る住友輪業さんが
残念だった割には凄い笑顔で答えてくれました。
「今回は、いただきましたよぉ~
hiroさん、いなかったしね」
ぴよぴよさんも雨に濡れながら清々しい表情でした。
雨だろうが何だろうが
出しっ切った奴は気持ちがいいのでしょう。
思いっきり力を出して走っている感覚は
まさに生きているって感じる感覚なのです。
道の駅では、妙な高揚感を共有している男たちが
嬉しそうに語り合っていました。
「そろそろ飯にしますか・・・
温かいもの・・・そうだ、鯛茶漬けがいいな・・・」
住友輪業さんの案内で道の駅の食堂へ入りました。
ポタポタと雫を垂らしながら入ってきた男たちに
他のお客さんの目は少し冷たかったかも・・・
しかし冷えた体に温かい鯛茶漬けは胃に染みた。
帰りのジェノバラインで空を見ると雨は上がって青空も見えました。
雲に隠れて見えなかった明石海峡大橋のてっぺんも見える。
「天気予報、全く逆!
午前中曇りで午後から雨だなんて・・・
実際は午前中、大雨で午後から晴れ間も見えるでしょうだよね」
しかし・・・ずぶ濡れのジャージでジェノバラインに乗っている君たちは
何故にそんなに笑顔なの?
時間…2:54:42
平均速度…27.18km
最高速度…52.06km
平均CAD…81
積算距離…29558km
消費㌍…1670kcal
補給食…###kcal
心拍…Avg.145 Max.184
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
自転車に興味の無い方から見ると「バッカじゃないの?」的な笑顔ですよね。
しかし、みんなで濡れたから
連帯感も生まれ記憶に残るサイクリングになりました。
このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。
下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。
ポチはどれでも一つでいいですよ。
にほんブログ村
でも…楽しそう~~♪♪♪
すでに,常人の感覚とはほど遠いところに来てしまったのか(笑)と,空恐ろしくも,一種の優越感を覚えてしまいました。
一人なら絶対走ってないような天気でしたが皆さんがいたから本当に楽しかったです☆
DHバーを掴んだトライアスロンバイクの後ろはドラフティングの恩恵がないのも勉強になりました(^-^;
また近いうちに走りに行きましょう!
二度と淡路なんてきてやらねぇ(>_< 。)と思いながら到着した道の駅淡路の鯛茶漬けが次の淡路ライドを決意させてくれました
でも、さすがにあの土砂降りで走るチャリバカぶりはかっこいいの一語につきます
これからもたくさんの思い出を染み込ませて行きたいです!
ぴよぴよさんは最後の千切り合いがお好きなんでしょ。