坂をのぼるには理由が要る |
ただ単に距離を走っただけでは速くなれない・・・
それは気付いていた事なんですが
単独走で自分を追い込む事は、なかなか出来ないでいました。
自分を追い込むためにはどんな練習が必要か?
やっぱり行きつくところは「坂」なのかもしれません。
急坂は、ただ登るだけで心拍が上がりますからね。
強制的に追い込み練になる感じです。
しかし、追い込み練をするためだけに坂を登るというのは
今一つ、ときめきが無い。
苦しい坂を登るだけの、
それだけの理由が欲しいのです。
言い換えれば坂を登って得られる報酬が欲しいのです。
報酬と言っても必ずしもお金ではありません。
精神的満足感を得られる事も立派な報酬であると思うのです。
坂が嫌いで苦手な私を
坂に登らせる報酬とは何なのでしょうか?
私が坂練に選んだ坂は
自宅から坂の頂上まで約100kmあるハチ高です。
兵庫県北部にある関西屈指のスキー場です。
ハチ高原を登って帰ってくれば、それだけで200kmオーバー・・・
実は、兵庫県北部の但馬(たじま)と呼ばれる地域は
私の第二の故郷と言える場所。
仕事の関係で10年以上暮らした土地です。
ハチ高原は仕事で約2年間ほど通いました。
冬は雪に覆われ、白と黒の世界。
春になると雪が解けるそばから緑色の草が顔を出し
夏は高原の緑の中を自然学校の生徒達が登山していました。
秋は山が赤や黄色に装って
また冬になって雪が降り始めると山は眠る様に静かになっていきました。
私が仕事で通った道から見える景色の中で
どうしても忘れられない景色がありました。
それは鉢伏山の等高線を描くように広がる棚田の景色です。
棚田の向こうに
空と遠くの山の稜線が見える・・・
時間に追われて急いでいた時も
疲れて気力を失っていた時も
棚田の景色を見る事で心がいやされました。
なぜ、その景色を見ると心がいやされるのか?
もしかしたら米を主食とする日本人のDNAが
私を棚田の景色の虜にさせたのかもしれません。
その棚田の景色を見るためなら
急峻なハチ高原の坂を登る理由になる。
その棚田の景色を見るために坂を登る事が
私にとって精神的報酬を得る事に成り得ると思えました。
たった一人で走りに行く。
だからこそ立ち止まってじっくり景色を眺める事が出来る・・・
私はその景色を見る事を目的に
早朝の揖保川沿いの道を北へ向かって走り始めました。
時刻は午前6時30分・・・
トリガタワへ行くのも但馬に行くのも途中までは同じです。
しんぐう荘の吊り橋の下をくぐり
交通量の少ない揖保川の東側を北上します。
国道29号線に戻って瀬戸内海側最後の補給にコンビニに入りました。
愛想の良い店員のお姉さんが私の恰好を見て
「自転車で?何処から?」
「相生から」
「エーッ!相生からぁ~!」
と、驚いていました。
相生からと言っても約30kmなんですけどね。
「何処へ行くんですか?」
「ハチ高原・・・」
「??????」
もう意味分かんないって表情をしながら
「山越えて?」
「そう、山越えて・・・」
「山越えて・・・しんどくないんですか?」
「山は・・・しんどいっす!」
「・・・・き、気を付けて・・・・」
「ありがと!じゃ!」
川の水の透明度が増して下流よりも流れが速い。
そして流れる川の音と共にカジカガエルの声が多く聞こえて来ます。
繁殖期真っ只中とあって、涼しげな美声がずっと聞こえていました。
この前、ぴよぴよさんやモーニングさんと走った時より盛んに鳴いていました。
このカエルの声を聞くと夏だなぁ~と感じますね。
カジカガエルの声を聞きながら川に入って鮎釣りをしている人々が多くいました。
長い竿をゆったりと動かして
彼らも彼らの時間の流れの中で楽しんでいるように見えました。
カジカガエルも鮎も
この川の自然が、まだ豊かな事をあらわしているんですね。
トンネルを越えれば日本海側、私の第二の故郷、但馬(たじま)です。
だから、単独の時は絶対止まってやろうと思っている場所がありました。
それは明延鉱山探検坑道入口です。
この坑道から吹き出ている風に当たりたかったから。
坑道の奥からもの凄く涼しい風が吹いて来るんです。
その気温、真夏でも9度前後と言いますから冷蔵庫級ですね。
今回は峠の下りの途中にある事になりますが
但馬に住んでいる時は峠の登りの途中にあったのです。
逆方向からよく登ったもんです。
真夏の暑さと峠の勾配にへろへろになった時
この坑道の前に立って涼んでいたんです。
探検坑道入口の鉄の扉は
冷たい水が入ったコップと同じ様に汗をかいていました。
この坑道前に立って涼んでいたのは・・・
当時と同じ風に当たっていると
まるでタイムスリップしたように思えました。
県道6号線から左折して琴引きトンネルに向かいます。
関宮まで走るところですが
国道9号線は路肩が狭い上に
大型車がバンバン飛ばして走る道なので
自転車には危険です。
私は道が分かるので
9号線と並走する農道を走ります。
道が分からない人は、
ひとまず温泉施設の「万灯の湯」の案内に従って進めばいいでしょう。
この農道は国道9号線がスキー渋滞などで停滞した時のエスケープルートです。
ハチ高原まで国道9号線を走らずに辿り着く事が出来ます。
まだ勾配は緩やかですけどね。
農道には農家の方の軽トラが沢山停車していました。
この日は一斉に草刈りをする日だったようです。
旧関宮町役場の裏の農道を通って
県道87号線に出ると、ハチ高原への道が現れます。
今回はハチ高原ヒルクライムレースのルートとは別の登り口から登る事にしました。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
もっと進むかなと思っていましたが
ここまでしか書けませんでした。
続きは後日、書くつもりです。
このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。
下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。
ポチはどれでも一つでいいですよ。
にほんブログ村
朝の空気は、美味しいですよね。
坂は、ランニングのトレーニングにもかなり有効です。
そこで、知らないうちに脚も心肺機能も鍛えられているみたいです。
200km。
すごいな〜、コギコギさん!
200kmですが・・・settimissimoさんも走れるようになりますよ。
このブログに登場してくるママチャリダーが
220kmくらいだったかな?走ってます。
その他にも278km走破した小豆さんって50代の女性もいます。
サブ4のsettimissimoさんなら
200km走破の日が来るのも早いと思いますよ。
そんだけ走れると楽しいですよぉ~
コメントの登場の仕方が悪かったですね。
恥ずかしい。
でも、次のベルリンマラソンでは、自己記録更新出来ると期待してます。(結局自慢話…)
ところで、コギコギさんはMTBも持ってらっしゃいますか?
ロードバイクだと、距離が楽に出そうですが…。
どれくらい差があるんでしょう〜?
いつ、あの前傾姿勢で街中を走る勇気が持てるかどうか。
クロスバイクを買った人は、半年以内にロードバイクが欲しくなる
と、どこかで読みましたが、
私の場合、MTBを買って2週間でロードバイクが欲しいです!
ちなみにロードバイクも2台持っていますけどね。
どっちをたくさん乗るかっていうと圧倒的にロードバイクです。
昔の自転車ブームはMTBブームと呼べるくらいMTBが主流だったので
仲間とサイクリング行く時はMTBでないと浮く感じだったんです。
今、MTBの使い方としては近場のポタリングですね。
プロロード選手もMTBを所有している人が多いです。
オフシーズンに山のオフロードを走る事で
心肺能力とペダリングの技術を向上させます。
オフロードの方が滑るのでペダリングが難しいんですね。
圧倒的にロードバイクの方が距離を乗れます。
ロードバイクだと200km乗れますが
MTBだと・・・70km~80kmでもしんどいイメージがあります。
私、MTBで80kmが最高航続距離かも。
ロードバイクのドロップハンドルの形状は
100年間基本は変わっていません。
よく考えられているのか200km走っても
ちゃんとしたフォームで乗っていれば全然大丈夫なんですね。
オンロードを走るんであれば人間速い方に乗りたくなる・・・
settimissimoさんは今ロードバイクへの王道を突き進んでいるのかも。
ありがとうございます。
また解らない事があれば気軽に聞いてください。
settimissimoさんがロードバイクの道を進むのに
少しでも近道を通って進めるように道標の役割が出来ればいいですね。
少し前のおばさんを思い出しますね。
いつまでもかかわっていたいなという思いがあります。
思い出の土地は行ってみる事で
記憶の扉が新たに開かれる事があります。
そこに行ってみないと思い出せない事
そこに行ってみる事で
よりリアルに思い出せる事がありますね。
遠くにある思い出の扉を
開きに行ける旅が出来るといいですね。