挑戦する時の気持ちは誰だって一流のアスリートと同じです |
4月に開催した、らくふくでのコギコギレッスン・・・
参加した3人の中で一体が小さくて
一番体力が無かったのがヨッシーさんでした。
あいにくの強風の中をまさに吹き飛ばされそうになりながら
必死にペダリングしていた姿を憶えています。
ロードバイクを買ったはいいものの
結局それほど乗る事もなく部屋の隅で埃をかぶったままになっていました。
ロードバイクを買った時に抱いていた夢は何処へ行ったのか?
そんな時、らくふくでコギコギレッスンがある事を知ったヨッシーさんは
コギコギレッスンに参加する事で何かを変えようとしたのかもしれません。
参加者の中で一番走行距離は短かったし
坂を登った時も一番遅かった・・・
でもね・・・
一番質問してくれたのは彼だったな。
埃をかぶった自転車を持ちだした時
彼の第一歩は始まっていたのかもしれません。
コギコギレッスンの最後
私は彼に少しずつ走行距離を延ばしてみるように言いました。
「最初は30kmから始まって50km・・・70kmと徐々に距離を延ばして行く・・・
そうすると、100km位が一つの壁になる。
80kmまではなんとか走れるのに100kmはなかなか走れない。
100km走ろうと思えば
それなりのペース配分と補給が必要になってくる。
そういったテクニックを身につけて100km走れるようになるんだ。
100km走れるようになると世界が違ってくる。
自分の力で100km移動できるという快感が
どんどん距離を伸ばして行って
200kmとか、もっと先の距離を走ってみようと思うようになる。
それだけ走れると自転車は旅の要素も大きくなるから
本当に面白くなってくるよ」
道の駅みつのレストランで確か、そんな事を彼に言った。
その後、暫くして彼からメールがありました。
「初めて100km走りました!」
彼のデローザは再び埃をかぶること無く走り続けていたのです。
そのメールを受け取った時から
私はある場所へ彼を連れて行こうと考えていました。
その場所こそトリガタワなのです。
鳥ヶ乢と書いて「とりがたわ」と読む。
兵庫県西部にある峠です。
終戦までは姫路の兵隊が雪中行軍の訓練を行った程、
自然環境の厳しいところです。
そして臨時漕会のメンバーにとって
このトリガタワは、ただの峠ではありません。
ある意味をもった峠なのです。
かつて臨時漕会の駆け出しの自転車乗りは
トリガタワに行って帰って来れるようになって初めて
一目おかれるローディーと認められたのです。
急峻な峠を含む往復120kmを走れて初めて一人前のローディーと認められる・・・
トリガタワは我々にとってそんな場所だったのです。
私は彼を
ついに誘いました。
「トリガタワへ行ってみないか?」
6月16日(日)午前8時30分、道の駅しんぐうに集合。
ついにヨッシーさんをトリガタワへ連れていく朝がきました。
「全然自信ないっすけど、よろしくお願いします」
期待と不安をない交ぜにしてヨッシーさんの挑戦が始まりました。
走り慣れた人にとって
トリガタワは恐ろしくもなんともない峠でしょう。
しかしヨッシーさんにとってのトリガタワは
ツールドフランスにおける死の山モン・ヴァントゥなのです。
挑戦する時の気持ちは
誰だって一流のアスリートと同じです。
まずは名物の揖保川に架かる吊り橋を渡って
揖保川の東側の道を走ります。
その方が交通量が少ないからね。
ヨッシーさんにとってオーバーペースとなってはいけないし
また、遅すぎてもいけない。
幸いなことにヨッシーさんはヴァームを飲んで来たそうです。
これで補給管理に関しては少し余裕が出来ます。
シビアに補給管理しなくても
まずハンガーノックという危険は避けられる。
風はほとんど無風・・・
揖保川沿いの平坦路を北へ北け向かいました。
レースもツーリングも前半は楽しいもの。
脚は回るし、疲労感もない。
私も(ヨッシーさん、いい感じで走ってるじゃないか)と思っていましたからね。
国道29号線を順調に北上して
道の駅みなみ波賀に立ち寄りました。
トリガタワを前にして、ここで腹ごしらえをする事が
まるで儀式の様に定番化しています。
私は地元の食材をふんだんに使ったピザを頂きました。
ここまで自走して食べるピザは美味い!
トリガタワを前に本気の補給かもしれませんが
走り慣れた私にとっちゃ
ここの道の駅のパンを食べる事が一つの楽しみになっています。
この道の駅の裏を流れる川は
揖保川の支流にあたる引原川ですね。
ヨッシーさん撮影の引原川です。
それもそのはず、ヨッシーさんは、
お花やお茶をたしなむ繊細な心の持ち主なのです。
そのヨッシーさんが不安げな表情で私に語りかけて来ました。
「コギコギさん、トリガタワってどんな坂なんですか?」
「う~ん・・・平均勾配は・・・計測したわけじゃないけど5%くらいじゃないかな・・・
一番キツイところは10%越えるかもしれない。
旧道を通ればもっとキツイ勾配のところもあるけど
今はトンネルがあるしね」
「距離はどのくらいですか?」
「う~ん・・・5~6kmってところかな・・・」
「ずっと登りですか?」
「ずっと登り」
「・・・・・」
彼にとって「ずっと登り」というフレーズがショックだったみたい・・・
あれこれ考えても仕方ありません。
パンを食べた私達は引き続き国道29号線を北上しました。
そして斉木口の信号で
私は左折のハンドサインを出しました。
「ここからトリガタワが始まるよ!」
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
今日はここまで書いて時間切れです。
続きは後日書くつもりです。
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いつか 行ける時まで こちらで練習しておきます!p(^_^)q
いつかトリガタワに挑戦したいです。
トリガタワ、走ってみたくなりました。トリガタワは国道429号線ですよね。429号の起点がうちの近くにあって、毎日のように429にはお世話になっています。この道をずーっと行ったらトリガタワ何だなーと今朝は思いました。
先日ピヨピヨさんと坂越から御津まで御一緒させてもらったんですが、故郷の道を走るのは感慨深いものがありました。機会があったら、ご一緒していただけるとうれしいです。
ここをちゃんと走れれば
あとはどんどん距離を伸ばして行けると判断できます。
駆け出しの自転車乗りにとって
目標となる峠のネーミングとしてはいいですよね。
トリガタワ・・・なんだかおどろおどろしくって・・・
ロードバイクは玄関を開けたらそこがフィールドですが
私はいいフィールドに恵まれたと思っています。
是非、一緒に走りましょう。
7月は予定がいっぱいだから8月以降で・・・
楽しみにしております。よろしくお願いします!!