その声は出してる声か?それとも痛みに耐える声か? |
前回からの続きです。
レース中に痙攣した脚は、永遠に回復する事が無いかの様に感じます。
しかし、諦めずに脚を回し続ける事が肝心なのです。
脚を回す事を止め
ロードバイクを降りてしまえば、もうおしまい・・・
私は今までのレースでコース脇で天を仰いで途方に暮れる選手を何人も見てきました。
苦しくてロードバイクを降りてしまえば
本人の意思に関係なく、脚の筋肉は痙攣したまま動かなくなる。
ペダリングする事はおろかロードバイクに跨る事すら出来なくなるのです。
私の痙攣した左の大腿四頭筋は
一旦心拍を下げて回し続けていれば、なんとかなると思っていました。
まだ右脚は残っているし
左足のハムストリングスも使える。
絶対にゴールするまで回し続けてやる・・・
しかし、私の気持ちとは裏腹に新たな痛みが私を襲ってきたのです。
今までのレースで経験した事の無い痛み・・・
腹痛
列車が消滅して心の糸が切れてしまったからか?
私は左の大腿四頭筋の痙攣と
下腹部の痛みを背負ってサーキットを走らなければならなくなったのです。
走らなければならなくなった?
いいえ、「走る」と呼べる速度ではありませんでした。
もはや、脚に力を入れる事さえも出来ない・・・
サーキットの中で私のまわりだけ音声が消え
私だけコース上に取り残されたような錯覚に陥りました。
速い選手も遅い選手もみんな私を追い越していきます。
まるで私がそこに存在していないかのように
選手達の流れは私を通過して行きます。
私は痛みに顔をゆがめながら下腹部に手を当てます。
冷たい・・・
手をあてたまま片手運転でコースの左端を漂っていました。
どうすればこの状況を打破出来るのでしょう?
このままコース上で漂い続けるのか?
それとも・・・
私は悩み続けた挙句
ピットロードへ進路をとりました。
おばさんに合わせる顔が無いと思いました。
遠く島根県から応援に駆けつけてくれたおばさんに合わせる顔が無いと思いました。
ピットロードからすぐさまパドックに入り
ロードバイクを降りて2階のトイレへ向かいます。
階段を登るそばから筋肉が異常に収縮するのが解りました。
この状況で岡山国際サーキットのトイレの個室は和式。
マジかよと思いながらしゃがむと腹筋が痙攣!
「うぉ~!」
今度はしゃがんだ状態で大腿四頭筋が異常収縮!
「ううううううう!」
この声は出してる声か?
それとも痛みに耐える声か?
個室の外で聞いている人がいたら怖かったに違いありません。
出すもの出して拭いていると、またもや腹筋が痙攣!
「ああああああ!」
外に出て、急いでコースに復帰しようとしますが
階段を降りる脚は油の切れたロボットの脚の様に自由に動きません。
階段を下りたところで両足の大腿四頭筋が異常収縮。
膝関節を屈曲させる事が出来なくなりました。
足裏に接着剤を付けて地面に固定された様に動けなくなったのです。
私は立ったまま、
天を仰ぐ事しか出来ませんでした。
コース脇でロードバイクに跨る事も出来ず
天を仰いでいた選手達の様に私も天を仰ぐしか出来なかったのです。
ロードバイクを降りてしまえばもうおしまい。
身を以て感じていたその時、
「コギコギさん・・・」
「あっ!のぶ吉さん、ちょっ、ちょっとトイレ行ってまして・・・」
2時間ソロエントリーで読者の、のぶ吉さんに恥ずかしい所を見られてしまいました。
私の膝関節が、なんとか屈曲出来るまでになって
コースに復帰出来た時には、とんでもないロスタイムが発生していました。
どうしようもなく遅い結果が待っているのは確実。
しかし、フィニッシュだけはしようと思いました。
逃げずに受け止めよう・・・
これも、やはり自分の実力
これも、やはり自分の現実なのです。
コースに復帰してあっという間にゴールでした。
ゴールしても嬉しくはありません。
解放感もありませんでした。
臨時漕会のピットに戻りメンバーが再び集まりました。
みんな充実感あふれる表情に見えました。
私は事に成り行きをみんなに説明します。
私がトイレに駆け込んで個室で唸り声を上げていた話はみんなに大受けでした。
時にはそんなレースもあるさ・・・
そう思えて、私も笑顔の輪の中に入っていました。
私個人の成績は褒められたものではありません。
しかし、臨時漕会列車を走らせるためにサーキットを走った男たちは
褒めてやってもいいでしょう。
個人競技の耐久レースでありながら
まるでチームで戦ったかのような連帯感・・・
初めての感覚でした。
レース後の記念写真に4人の男が収まりました。
「高校の時と変わって無いね、可笑しいくらいに」だって・・・
臨時漕会列車を走らせて集団をコントロールする作戦を
男たちは本気でやりました。
かっこよく走りたい・・・
ただそれだけのために・・・
頭の中は、本当に高校生だったのかもしれません。
周回数・・・23周
時間・・・・・3:01:12.545
トップ差・・・-10Lap
km/h・・・・28.20km/h
順位・・・・・86位(117人中)
サイコンデータ
走行距離…84.17km
時間…2:53:56
平均速度…29.03km
最高速度…56.43km
平均CAD…84
積算距離…22853km
消費㌍…1838kcal
補給食…###kcal
心拍…Avg.??? Max.173
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
朝、出る物が出なかったんですよね。
体調管理は万全に!
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体調管理も勝負のうちと言いますが 我々サラリーマンローディの日常はなかなか思ったように過ごせないですから 辛いところですね
腹痛があると腸での水分吸収量が格段に減りますし 我慢するということは普段使わないような筋肉に力が入る訳ですから 開放された途端攣ったりしたんでしょう
次必ずリベンジしましょう!
そして僕はエンデューロ初挑戦だー‼
ボーンズさんと、ヘイジさんは 初顔合わせ、そして、この4人で走るのは初めて…。そんな丸臨の武士達が、お互いを気遣いながら 列車を守ろうとした2時間は とても貴重な時だったと思います!
一番レース経験の抱負な師匠が、スタート直後の あの混雑の中 列車を安全に走らせる為には 相当な神経を使われた事でしょう。
朝 決まった時間に出るものが出なかった…。その時点から、いえ もっと前から 緊張の糸は引かれていたのでしょうね!
つまずきが有るから 目標が出来ます。さぁ!!! 春のレースは、何臨列車が見れるか!? 楽しみ~~~(o^^o)
コギコギさんはチームリーダーとしての疲れがあったと思います。最後の体調不良は残念でしたが夢が叶ったこと素晴らしいです。
去年のエンデューロで『臨時漕会列車を走らせたい!』というのが書いてあって、僕も一読者として実現した時のブログが楽しみでした(^^)まさか自分が加わるとは思ってもみませんでした!!
また走りましょう!それもみんなで走りましょう(^^)d
体調管理の重要さを思い知らされましたね。
今、思えばレース前の練習がオーバーワークだった気がします。
次はリベンジしますよぉ~
hiroさんにも頑張ってもらわなきゃ!
些細な夢でしたが叶えられたのは本当に嬉しかったです。
決して一人では叶えられなかった夢を
みんなのお陰で叶える事が出来ました。
サーキット中で生まれた連帯感はこの先も続いて行く事でしょう。
私のレースは失敗しましたが
その代り、大切なものを頂きました。
チームリーダーとしてはまだまだですが
私は、いいメンバーに恵まれました。
私も、まさかボーンズさんと
サーキットで臨時漕会列車を走らせることになろうとは
思ってもみませんでした。
人生とは意外なものですね。
また走りましょう!
応援の途中、全身痙攣を起こした選手の救援に携わりました。 さぁ!いくぞ!と思って出走した直後の位置でした。 大事には至らなかったと望みますが、選手の無念は いかばかり…かと思います。
4人が 無事に完走出来た事!…それが一番です!
ゴールを迎えに行って、師匠の顔を見た時には、ホントに ホッとしながらも、青白い顔色に…辛さが 予想できましたよ!
次は、鞭をふるいますよ~!!! hiroさんのお尻は 叩きがいが有りそう!(^_−)−☆
お尻ちっちゃくしときます
ボーンズさんの気遣いの気持ちが伝わり!淡路で佐野の坂を選択
した男前なボーンズさんを思い浮かべました(笑)
勝負は時の運、いや今回は体調は時のウンですね!
同じ時間を共有できた皆さんが羨ましいです。
この痛みは耐えられないですよね。お腹の弱い私はこの苦しさが手に取るように解ります。
私は普段から「ストッパー」(薬)は必需品になってます。
でも臨時漕会が流れを創る目論見は見事達成したじゃあないですか。
これが第一の目的だったので、まずはOKとしましょう。
お尻は… 小っちゃくしなくても 多分 見えます(^^;;
小さくなると 風除けにならないから(^^;;、大きくて 、尚且つ おいちゃん達を引いてくだされ!ボーンズさんとは ほぼ 同年齢
の、臨時漕会生え抜きの若手です!
ykさんは…別の生き物に分類しときます(^^;;
この言葉が輝くのは、その裏に損得勘定が無いからかも。
列車はメンバーとの連係プレイです。
サーキットで2時間、列車を共に走らせた記憶は
かけがえの無いものになりました。
お尻をちいっちゃくしても、見えます!…の間違いでやんした(^^;; 最近 やたら 間違いが多い…(ーー;) 歳のせい…とは 思いたくないけど…
この腹痛もオーバーペースが原因だったかもしれません。
胃腸に供給すべき血液を脚の筋肉がとってしまった・・・
臨時漕会列車で集団をコントロールする夢は叶えられました。
この経験は、私のトイレの記憶と共にずーっと酒の肴になる気がします。