雨を食い止めたテルテルさんに安来のドジョウで乾杯! |
前回からの続きです。
大根島へ向けて、いざ出発!
今度はテルテルさんが先頭で前を引いてくださいました。
相変わらず強風が吹いています。
私の後ろでは、おばさんが悪戦苦闘しているはずでした。
しかし・・・
「お姫様をお守りいたします!」
後ろから訳の分からない声がしていました。
台風の強風が吹き荒れているというのに
後ろからは笑い声が絶えません。
振り向くと臨時漕会エースのYKさんとマッサーのフクちゃんが
まさしく、おばさんを強風から守る様に
2枚の壁となって立ちはだかっているところでした。
二人のナイトに守られて
おばさん姫はまんざらでもない様子です。
風を遮るものがほとんどない様な見通しのいい道路で
向かい風さえも楽しんでしまう・・・
仲間と走るという事は、こういう事なのかもしれません。
一台の車とも出会いませんでした。
先頭交代を繰り返し高速列車を走らせたいような道です。
私達は強風に煽られながらも順調に進んで行くものと信じていました。
しかし、進行方向を見ると私達の行く手を遮る様に雨雲が・・・
見通しの良いところは遠くの気象状態も見えてしまうのです。
「うわぁ~今度ばかりは避けられないかな」
かなり強く降っている様子は
雨雲から垂れ下がる灰色のカーテンから充分感じとれました。
「雨が降ってきたら、ウエアー脱いで裸で走ろうか」
臨時漕会エースのYKさんが、いたずらっぽく笑いながら言いました。
「そうねぇ~脱いで走ろうかしら」
さっきまで、お姫様扱いされていたおばさんも調子よく答えていました。
雨中走行、それもいいかもしれない。
雨が降ってきたら降ってきたで
それは思い出となった時に素晴らしいエピソードとなるに違いないのです。
自ら進んで悪天候の中を走る必要は全くありませんが
仲間と走れば後で語り草になる。
私も今度ばかりは雨中走行を覚悟しました。
しかし私は列車の中に強力な晴れ男がいる事を忘れていました。
大根島に入って先頭を引いているテルテルさんです。
出雲の神々にテルテルさんの神通力が通じたのか
雨雲は私達の進行方向を避けるように移動して行きました。
「テルテルさん!雨・・・食い止めましたねっ!」
そう話しかけるとテルテルさんは恥ずかしそうに笑ってらっしゃいました。
私達はほんの少し、雨粒を感じただけで
大根島を通過して中海の西岸に辿り着きました。
あと、もう少しでスタート地点の道の駅本庄です。
私達を翻弄し続けた台風16号からの南風は
一転して今度は私達の背中を押し始めます。
追い風に乗ってパレード走行です。
ぴよぴよさんがハンドルに取り付けたカメラで動画の撮影を開始しました。
カメラの向きを横向きにして
最後尾から私達の列車を撮影するために駆け上がって行きました。
で・・・誰が言ったのか?
「始まったみたいやでぇ~」
始まった?
千切り合い?
ぴよぴよさんが加速していったのはアタック?
「い、一応、遅れないように反応しとこうか」
下ハンダンシングで一気に加速して時速は45kmオーバー!
追い風も手伝って加速力がアップしているので
目の前を流れる景色の速度が速い速い!
強烈な流体刺激を視界から受けて
脳内から大量のドーパミンが分泌され始めたと思ったら、もう道の駅本庄でした。
息を切らせながら駐車場に入り
「お疲れさまぁ~
楽しいサイクリングだったね」
「最後に千切り合いもあったから走った感もあったね」
「いやぁ~テルテルさんのお陰で天気、なんとかなったね」
みんな口々に声を掛け合いました。
ロードバイクを降りて車載して帰る準備を始めた時です。
「みんなで記念写真を撮りましょうよ」
マスオさんの提案に一同、灰色の雲のかかる大山をバックに記念写真。
ぴよぴよさんのカメラでも記念写真。
みんないい笑顔で写っているんですよね。
初対面の人も多いというのに・・・
走れるのか走れないのか?
雨に濡れるのか濡れないのか?
強風の中をハラハラドキドキしながら
全く初めての土地を走りました。
同じ自転車乗りなら、こんな状況の中で一緒に走れば
紛れも無い仲間になるのに一日あれば充分過ぎるほどなのです。
道の駅本庄でテルテルさんとマスオさんはお別れです。
名残惜しくて道の駅の駐車場でついつい長話です。
紅葉の大山もいいし・・・そうだ!
石見グランフォンドに出るっていうのもいいですよ」
「そちらも、おばさんと一緒に兵庫県にも来て下さいね。
割と近いかもしれませんよ。
瀬戸内の景色を案内させていただきます。
赤穂鉄道廃線跡を走るのもいいな」
「そうそう割と近いわよ!
私なんて米子自動車道で兵庫県行って
そこからコギコギさん達と一緒に岡山県の片鉄ロマン街道走ったんだから・・・」
話は尽きませんが、また一緒に走る日が来るでしょう。
島根県にも仲間が増えて本当に良かったです。
道の駅本庄を出た後
私達はおばさんの運転する車の後について温泉に向かいました。
おばさんの後ろについて走っていると
どうも様子が変です。
主要道を走らずに中海の沿岸部を走ったりします。
助手席のぴよぴよさんと話をしながらおばさんの後に付いていきました。
「綺麗な景色の道を走りますねぇ~」
「これ、本当は今日、走るコースだったんじゃない?
本当は、この道を走る予定だったのよってアピールしてるんだ・・・
今度は、この道を走りましょうってことかな」
「私達と走るために、コースを組んで試走までしてくれたんだし・・・
台風のせいで予定と大幅に違うコースになってしまったからね・・・」
やがて、おばさんの軽自動車が
駐車スペースのある景色の良いところに入って行きました。
「そうよ、ここ走る予定だったのよぉ~」
中海を見ていると琵琶湖一周した時の景色を思い出します。
水面の近さといい、海岸の景色といい・・・
でも、やっぱり海の匂いがする・・・
不思議で素敵な景色でしたねぇ~
中海沿岸をプチドライブした後、温泉に入りました。
鷺の湯温泉の日帰り温泉施設「夢ランドしらさぎ」という所です。
露天風呂に入り、ゆっくりと温まります。
温泉でかく汗が、自転車でかいた汗を洗い流していきます。
温泉の中に体から溶け出した疲労物質が流れて行くように感じました。
さっぱりした後は、やっぱこれでしょ!
安来のドジョウの唐揚げ・・・うまっ!
いいつまみになる!
我々は日帰りで車の運転をしなければならないので
ノンアルコールビールなのでしたぁああああ!
ああ残念!
宿泊付きのサイクリングしようよぉ~
コギコギ合宿という名の飲み会付きサイクリング希望します。
温泉施設から出ると空は美しい色彩に彩られていました。
いつもの夕焼けとは違う色です。
今日の俺たちの思い出みたいだな。
走行距離…55.53km
時間…2:35:11
平均速度…21.45km
最高速度…49.21km
平均CAD…78
積算距離…22109km
消費㌍…1212kcal
補給食…###kcal
心拍…Avg.126 Max.180
㊟サイコンが一部区間で切り状態でしたので正確ではありません。
ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。
ほんの60kmほどのサイクリングでしたが連載になっちゃいましたね。
このブログは、にほんブログ村ロードバイク部門ランキングに参加しています。
下のバナーをクリックして人気投票していただけると嬉しいです。
ポチはどれでも一つでいいですよ。
にほんブログ村
是非やりましょう( ´ ▽ ` )
コギコギ合宿、賛成~!!!
ヘイジさんは臨月メンバーだから、今回はお目にかかれるかなぁ…と思っていましたが、残念! その時を楽しみにしています\(^o^)/
道の駅ひらふくの近所に旅館あるしなぁ・・・
僕はまだ長距離のサイクリングをしたことがないんでとても羨ましいです(*^。^*)
悪天候には気を付けてくださいね~(^_^;)
次回の更新もたのしみにしてます!
テルテルさんのお陰?で大丈夫でした。
千切り合いは何で始まっちゃうんでしょうか?
私にも良く判りませんが
千切り合いがあったほうが面白いですね。